【前編】のあらすじ 舛添都知事を題材に1992年発売された幻のゲーム「舛添要一 朝までファミコン」。これを入手すべく秋葉原に向かったのは、Jタウンネット編集部のT編集長、K副編集長、新人のS記者の3人だった。 ルールは、見事ソフトを入手できた者の勝ち。確実に勝利を収めるべく末広町のレトロゲーム専門店「フレンズ」へと向かったT編集長だが、そこで待ち受けていたのは一足先に到着していたS記者であった――。 Jタウン編集部の記者同士が探索対決 実はS記者、あらかじめ下調べを済ませており、スタートと同時にフレンズに向かっていたのだ。果たしてフレンズには、「朝までファミコン」はあるのか。S記者が店員さんに尋ねると――? 「舛添さんの...」「あー、あれね」 「あのー、舛添さんの......」 「あー、あれね。在庫はなかった気がするな~」 一般的には知る人ぞ知るレベルの作品ではあるが、業界的には常識クラスらしい。残念ながら、やはりこの名店でも舛添氏は発見できず。 やはり幻のゲームなのか 「くっ、新人に先を越されるとは......。でも、フレンズにもないとなると......」 編集長のメンツにかけても負けるわけにはいかず、焦りが募る。2人は再び別れ、それぞれ探索を続ける。 BOOKOFFのワゴンの山に挑む副編集長、結果は... 一方そのころ、南方面へ向かっていたのが、K副編集長だ。 「専門店だと、プレミアもつくから値段も高くなりますからね。それに普通の中古店で見つけた方が、話的にもやっぱり面白いじゃないですか」 ワゴンセールの中に見つかるか まっすぐ専門店に向かった編集長とは、方角的にも路線的にも、あえて逆を行く。K副編集長の巧みな戦略である。 ターゲットは、BOOKOFF秋葉原駅前店。場所柄、レトロゲームの在庫も豊富なことで知られるこの店なら、「お宝」を見つけ出せるかもしれない――。 数十分後。 「......」 ワゴンセールに挑むことしばし、なぜか大量にある「テトリス」の山をかきわけてくまなく探したものの、「朝までファミコン」を発見できなかったK副編集長であった。 「......とりあえず、お昼を食べることにしよう」 「たけしの挑戦状」ならあるのに 13時30分ごろ。T編集長は中央通りを再び南下していた。 「焦っちゃダメだ......! まだ、専門店はいくつもある......」 まずは、「レトロげーむキャンプ」の姉妹店である「ダンジョン店」。外国人観光客に囲まれながら、「舛添」の2文字を探すが――ここでも成果は得られず。 外国人観光客が、スーファミソフトと、それを移植したアドバンス版の違いを店員にしきりに聞いていた 初めて見る未公認ゲームも結構置いていたが... 続いて、「トレーダー」本店2階のレトロゲームコーナーにも乗り込むが、やはり「朝までファミコン」は発見できない。 「同じタレント物でも、『たけしの挑戦状』ならどこでも置いてるのに......」 比べてはいけない。クソゲーと言われがちな「たけしの挑戦状」だが、ファミコン全盛期に100万本近く売れたのである。一方、「舛添要一 朝までファミコン」は、もうスーファミも出ているご時世に出たマイナータイトル。 ......本当に、誰がこんなもの企画したんだろう......。 「ありましたよ!」 最終手段としてT編集長が向かったのは、「スーパーポテト」秋葉原店である。 秋葉原でレトロゲームと言ったらこの店 アキバ屈指の品ぞろえを誇る、これを知らなきゃモグリという有名店だ。逆に言えばここで見つからなければ、もはや入手はかなり苦しくなる。だからこそ、後回しにしていたのだが――。 「もしダメなら、秋葉原から転戦するしか......」 「あっ、Tさん。ありました?」 とここで、再びS記者と合流。 やはりフレンズを経て、秋葉原方面に戻っていたS記者は、ゲーム店以外を中心に回っていた。 覗いたのは、ある電器店。そこには、「闇のパソコン」なるものが。機能は一切説明できないという。さすがはアキハバラである。ほかにも、鉄扇やクロスボウ、日本刀を扱う武器店、すさまじくアメリカンな雑貨店――。残念ながら(当たり前だが)空振りだったものの、 S「なんかこのあたりはランチバイキングが多いですね。900円そこらで安いですし。編集部も引っ越すならこの辺がいいんじゃないですか」 引っ越し話はとりあえず置いておいて、それぞれ店内を探す2人。 T「うう、見つからねえ......これは、もう中野あたりに行くしかないのか......」 S「ありましたよ!」 箱付き、説明書付きでお値段4838円也 S記者が見事発見したのは、箱付き、説明書に「舛添氏書き下ろし」のブックレットまでそろった「舛添要一 朝までファミコン」であった。 お値段、4838円(税込)。た、高い......。だが一連の騒動の影響もあって、Amazonのマーケットプレイスでは、7000円近い値段が今やついている。 「......買おう」 「やったぜ」 完全勝利 勝ち誇るS記者を前に、T編集長はがっくりとうなだれた――。 意外な珍作は見つかったけど... 一方そのころ。K副編集長もまた、捜索を続けていた。「ムーランAKIBA」で発見したのは、「朝までファミコン」と同じメーカーから、同じ92年に発売された「1999 ほれ、みたことか!世紀末」(3066円)。 同じココナッツジャパンが発売した「1999」。人生ゲーム風の作品だが、中身はお察し なんとこのゲーム、宇宙人の手先である新興宗教として「ノーム真理教」なる団体が登場する。まだ、一連のオウム事件が明るみに出る前だ。よく出せたなこれ......。参考資料として購入する(なお、このゲームを子ども時代に持っていたT編集長いわく、「本気でクソゲーですね。僕なら金積まれても買いません」)。 舛添ゲームといい、時事ネタが好きなメーカーだったらしい ほかにも今やいろいろ誤解を呼びそうなタイトルのシューティング「セクロス」や、なんとも暑苦しい「千代の富士の大銀杏」といった面白いタイトルと遭遇。とはいえ、「本命」はまだ捕捉できていない。 このまま、成果なしか――。そう思いつつ、偶然見つけた「駿河屋秋葉原店ゲーム館」に入ったK副編集長。ここでも、棚には目的の品はない。 肩を落としながら歩いていると、箱なしのカセットが、「ブドウの房のように」引っ掛けられて大量に販売されているのに気付いた。 すでに時刻は14時45分。最後のチャンスである。目を皿にして、ソフトに目を凝らすこと15分ほど――。 発見できなかったのは、編集長のみ 「あった!」 そこにあったのは、無駄に高級感を漂わせる紫色のカードリッジ。まだ髪が黒々とした、舛添氏のシールが貼られたソフトだった。お値段も1080円と手ごろである。 「ウッシッシ......ここは先月オープンしたばかりの新店。ネット情報の多い老舗店だけじゃなくて、くまなく路地を歩くのも大事なのだよ!」 K副編集長は迷わず、レジへと走った――。 というわけで――。 2本もある 制限時間終了後の16時。お互い連絡を取り合っていなかったおかげで、編集部には2本もの「舛添要一 朝までファミコン」がそろってしまったのである。ネットメディア業界広しといえど、こんなものを2つも持っているのはJタウンネット編集部以外にあるまい。 T編集長だけ「チャイルズクエスト」である。結局見つからなかったのだ K「読者プレゼントにでもしましょうか......」 T「ところで僕だけ、『ラサール石井のチャイルズクエスト』しか見つからなかったんですけど、これじゃダメですかね」 S「ダメなんじゃないですか」 ドゲザー なお、肝心のゲーム本編の内容は......プレイ報告とともに、後日ご紹介したい。 開始1分で漂う××ゲーのアトモスフィア