幻のソフト「舛添要一 朝までファミコン」を、秋葉原で徹底的に探してみた【後編】
箱付き、説明書付きでお値段4838円也
S記者が見事発見したのは、箱付き、説明書に「舛添氏書き下ろし」のブックレットまでそろった「舛添要一 朝までファミコン」であった。
お値段、4838円(税込)。た、高い......。だが一連の騒動の影響もあって、Amazonのマーケットプレイスでは、7000円近い値段が今やついている。
「......買おう」
「やったぜ」
勝ち誇るS記者を前に、T編集長はがっくりとうなだれた――。
一方そのころ。K副編集長もまた、捜索を続けていた。「ムーランAKIBA」で発見したのは、「朝までファミコン」と同じメーカーから、同じ92年に発売された「1999 ほれ、みたことか!世紀末」(3066円)。
なんとこのゲーム、宇宙人の手先である新興宗教として「ノーム真理教」なる団体が登場する。まだ、一連のオウム事件が明るみに出る前だ。よく出せたなこれ......。参考資料として購入する(なお、このゲームを子ども時代に持っていたT編集長いわく、「本気でクソゲーですね。僕なら金積まれても買いません」)。
ほかにも今やいろいろ誤解を呼びそうなタイトルのシューティング「セクロス」や、なんとも暑苦しい「千代の富士の大銀杏」といった面白いタイトルと遭遇。とはいえ、「本命」はまだ捕捉できていない。
このまま、成果なしか――。そう思いつつ、偶然見つけた「駿河屋秋葉原店ゲーム館」に入ったK副編集長。ここでも、棚には目的の品はない。
肩を落としながら歩いていると、箱なしのカセットが、「ブドウの房のように」引っ掛けられて大量に販売されているのに気付いた。
すでに時刻は14時45分。最後のチャンスである。目を皿にして、ソフトに目を凝らすこと15分ほど――。