立入規制が続く「箱根」が、外国人観光客の間で人気スポットに【現場2015】
「箱根ロープウェイ」は10月に一部再開
ロマンスカー車内には、中国や韓国からの観光客がチラホラ。車窓に富士山が見えると、みな一斉に振り返り、カメラのシャッターを切っていた。箱根湯本、強羅と乗り換え、「箱根ロープウェイ」の始発駅である早雲山駅へと向かう。
早雲山駅では本来、ロープウェーに乗り換えて、芦ノ湖畔へと向かう。しかし、大涌谷周辺への立ち入り規制のため、早雲山駅から大涌谷駅を経由し、姥子(うばこ)駅までの区間は、現在も運休となっている。
ロープウェーの運休区間には、代行バスが設定されている。大涌谷付近は通らないが、早雲山駅から姥子駅経由で、ロープウェーの終着・桃源台駅まで運行する。姥子~桃源台間は10月30日に運転再開したが、その区間にも今なお代行バスが設定されている。
代行バスに乗るには、ロープウェーの乗車券か、小田急の周遊券「箱根フリーパス」が必要。どちらも持っていなかったため、同じ区間を走る路線バスに乗ることにした。係員いわく「路線バスの方が、断然安いです」。ロープウェー正規運賃だと姥子まで1050円だが、路線バスだと310円。たしかに安い。
安いからにはデメリットもある。路線バスにおける早雲山~姥子は、ある路線の1区間にすぎないのだ。代行バスは10~20分間隔なのに対し、路線バスは1時間に2本程度。数十分待ってやってきたのは、小田原からリゾート施設「箱根園」へ向かうバスだった。
バスに乗ると、「箱根園」の広告が目に入る。「感謝!噴火レベル1(平常)箱根園フェア」......大胆なネーミングだ。ほぼ満員のまま10分ほど乗って、姥子バス停に到着する。車内には外国人観光客が6割ほどいたが、アナウンスは日本語のみだったため、アラブ系らしき観光客は「Last stop?(終点じゃないの?)」と困惑していた。