これが研究者の本気。京大チームが数理モデルで導き出した「おみやげに最適な八ッ橋」が意外
京栄堂と聖護院八ッ橋総本店が最もお土産に相応しい
京大大学院情報学研究科・工学部情報学科の研究者が14年10月に発表した学術論文「私たちはお土産にどの八ッ橋を買えばよいのか」(英語タイトル「The 1stAll Japan Yatsuhashi Championship, 2014」)がネットで話題となっている。
論文は鹿島久嗣・京大教授(知能情報学専攻)の研究チーム8名が発表したもので、現在研究室のウェブサイトから無料で閲覧できる。
問題関心の所在に「八ッ橋にはかなり多くのブランドがあるため、我々はどれを買えばよいのかという問題にいつも悩まされている」ことを挙げ、どの八ッ橋が最もお土産に相応しいか「数理モデル」で検証している。
研究チームの選んだ11ブランドを9人の評価者が試食し、「数理モデル」に基づいた計算式で結論を導き出す。取り扱う八ッ橋は最もメジャーなつぶあん入り生八ッ橋のニッキ味(編注:シナモン味)とした。
選ばれたブランドは「聖護院八ツ橋総本店」「本家西尾八ッ橋」「遠藤魁春堂」「おたべ順正」「井筒八ッ橋本舗」「御殿八ッ橋本舗」「京栄堂」「佐々木製菓」「八ツ橋屋西尾為忠商店」「本家八ツ橋」「御車八ッ橋総本舗」の11個。
「評価者は無限に八ッ橋を食べられるわけではないし、また無限の八ッ橋を購入するお金を準備することもできない」として、食べたものから順に味を比較していく「漸進比較法」を検証方法に採用した。この方法であれば、全ての八ッ橋の味を覚えておかなくても、大量の八ッ橋を食べなくても、「最適解」が導けるのだという。
そして検証の結果、京栄堂と聖護院八ッ橋総本店が最もお土産に相応しいと結論づけている。