「三ツ星出身シェフ招聘」で再生成功! 道の駅「成功」のアイデアとは
規模拡大は吉とでるか、凶とでるか?
道の駅の制度がはじまったのは1993年のこと。バブル崩壊の直後とはいえ各自治体の財政もまだ余裕があり、国や都道府県の補助を受けて立派な施設を建てたところもあった。
山口県阿武町の「阿武町」は国土交通省が最初に認定した駅の1つだが、老朽化した施設を建て直して4月20日にリニューアルオープンしたばかりだ。建築資材に県産の木材を使い、売り場面積を2倍に拡大している。
約11キロ離れた場所には、年間9億円以上を売り上げる「萩しーまーと」がある。萩しーまーとはターゲットを地元住民に絞り込み、全国からも注目を集める「成功組」だ(参考:「観光客は捨てる」道の駅の成功のために必要なこと)。両駅は競合関係にあり、阿武町が施設を一新したのも、萩しーまーと開業で落ち込んだ売上をピーク時の水準に戻す目的もある。
道の駅は過剰気味という声がささやかれる中、売り場拡大に踏み切った阿武町。リニューアルする施設は全国で今後増えていくと予想されるが、道の駅の将来を考える上で格好のモデルケースとなるだろう。