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久慈の「じぇじぇじぇ基本条例」が中身までじぇじぇじぇな件

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.02.08 07:00
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岩手県久慈市議会が、議会や市議活動の基本原則を定めた議会基本条例の策定を進めている。3月の定例会で制定される見通しだ。

条例の素案は既に完成し、パブリックコメント(意見)を市民から募集するため市議会のウェブサイトに掲載中だ。その前文は、標準語ではなく方言で書かれている。

久慈広域観光協議会の観光パネル(electronica02さん撮影)
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おら達の住む久慈市は、碧い海と緑豊かな大地に囲まれた自然いっぺぇの郷土であり、このことをおら達は誇りに思っている。
久慈市民(以下「市民」という。)からの直接選挙によって選ばれた議員どうで構成する久慈市議会(以下「議会」という。)は、おんなじように市民からの直接選挙によって選ばれた久慈市長(以下「市長」という。)とともに、久慈市を代表する機関である。
この二つの代表機関は、おたげぇに市民の思いに応えるために、議会は議員どうによる合議制の機関として、市長は独任制の機関として、与えられた権限のもとにおたげぇの特性のいいとこを生かして、市民の思いを市政にちゃんと反映させるために競い合ったり、協力し合ったりしながら、久慈市にとって一番いい意思決定を導くための共通の使命が与えられている。
おらぁどう議会は、議会に与えられたこの使命を達成するために、これまでにない発想により、まさに"じぇじぇじぇ"な議会を目指していくべぇという思いを込めて、この条例(通称「久慈市議会じぇじぇじぇ基本条例」という。)をこさえ、市民の思いに力いっぺぇ応えていくことを決意する。

方言で書かれた条例は認められるか

内閣法制局の通達「公用文作成の要領」には、「法令の用語用字について」という項目がある。口語体を用い、漢字は常用漢字表に従うのが基本原則となっている。文体については「原則『である』体を用いる」と書かれているものの、方言については触れていない。

「文語脈の表現はなるべくやめて、平明なものとする」とも書かれており、当該住民が使っている言葉なら差し支えないということなのだろうか。

同様の例としては、2003年4月に高知県高知市が定めた「市民と行政のパートナーシップのまちづくり条例」が前文で方言を用いている。久慈と同様に、標準語の訳文が付記されている。

議会基本条例は、2006年5月に施行された北海道栗山町が最初といわれており、60以上の都道府県や政令指定都市、市町村で制定されている。

前文の方言ばかりに目を奪われがちだが、市議の検証活動や市政課題を市民と話し合う「かだって会議」設置や情報通信技術(ICT)積極的活用など、内容面でも目新しい条文が盛り込まれている。

気になるのは通称名。ドラマ「あまちゃん」によって一躍有名になった「じぇじぇじぇ」を加えたのはいいが、少々長くなってしまったかも。

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