縄文時代の住居から〝美しすぎる石器〟発見される 長野・井戸尻考古館「使わず、眺めたり、人に自慢していたんだろうな」
縄文人の姿が浮かんでくるような一品
井戸尻考古館Xアカウントの中の人によると、話題の「黒曜石の鏃」は日向遺跡13号住居址から出土したもの。「長野県富士見町の境という山梨県の県境にあたる地区に所在します。井戸尻史跡公園の道を挟んで上側です」とのこと。
同じ家から出土した土器の情報から、縄文時代前期(今から約5600年前)のものと思われるという。
遺物の「洗い」をしていた作業員さんが、「すごくきれいな矢じりが出てきた」と教えてくれたそうだ。
「分析にかけていないため断言はできませんが、素材は和田峠周辺の山地のものだと考えます。和田峠周辺の産出する黒曜石は、透明度が高いことで知られています」
「細かい剥離で美しく成形されています。石材も黒曜石の中でも透明度の高いものを選んで作っていると思われます」(「【公式】井戸尻考古館」中の人)
そして、矢じりはふつう、矢の先につけて狩りのために用いるが、この石鏃は未使用のまま残っていた。
「あまりにも美しくできたので、使わず、眺めたり、人に自慢していたんだろうなと、この石鏃を作った縄文人の姿が浮かんでくるような一品です」(「【公式】井戸尻考古館」中の人)