「あるだけのご飯をおにぎりにして」 父の〝無茶なお願い〟を叶えてくれた...名も知らぬ食堂に伝えたい「ありがとう」
兵庫県神戸市在住の40代・Kさんには、お礼を言いに行きたい店がある。
約30年前に、父が車で寄った食堂だ。
そこでKさんの父親は、店主に無理なお願いをしたのだが......。
<Kさんからのお便り>
私の父の体験です。
1995年のその日、父は出張で愛媛県の宇和島に行ってました。
そして神戸に帰る途中、車で寄った食堂で「今あるだけのご飯をおにぎりにして持って帰りたい」と店主に伝えたところ断られました。
おにぎりを持って帰りたかった理由
断られて当然です。
次のお客様の分のご飯がなくなるのでお店側も困りますよね。
しかし父が、そんなお願いをした事情......今から神戸に帰るので、淡路阪神大震災で被災している人達に持って帰ってあげたいということを伝えると、店主は「分かりました」と。
あるだけの白米を、全ておにぎりにしてくれたそうです。
父がお代を払おうとしたら店主は「いらないです」と受け取らず、おにぎりを提供してくれたそうです。
それから4年後の1999年、父は60歳で他界。どこのお店かも聞けないまま......。
お店の名前だけでもわかれば、今からでもお礼を言いに行きたい気持ちでいっぱいです。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、抱えていませんか?
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている――。そんな人も、読者の中にいるかもしれない。
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