「高校時代に寄ったひと気のないうどん屋。注文したうどんを食べてたら、店員のおばちゃんが...」(群馬県・30代男性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Nさん(群馬県・30代男性)
その日、Nさんは何とも言えない気持ちでとあるうどん店に入った。
双子で一緒に高校のサッカー部に入ったのに、兄弟の間でずいぶん差がついていることを感じていたという。
<Nさんの体験談>
高校生のころ、双子の兄弟と一緒に強豪校のサッカー部に所属していました。
1年生の冬のその日、双子の1人はトップチームで県外に遠征に行き、もう1人は地元の高校と試合。後者が、私です。
何とも言えない気持ちになって...
試合が終わり強風の中自転車で帰ってる途中、兄弟で随分と差がついてしまったなと思いました。
なんとも言えない気持ちになりながら、なんとなく帰り道にあったうどん屋に寄りました。
昼時を過ぎており店内に他のお客さんはいなかった気がします。そこで母親と同じくらいの年代の女性が接客をしてくれました。
注文したうどんを食べてた時、その店員さんが「うどん余っちゃったから食べる?」と聞いてくれました。
「お金がないので大丈夫です」と答えたのですが、店員さんは私にうどんをくれました。
「何か悩んでそうだからたくさん食べな。おばちゃんが食べようとしてたうどんだから大丈夫。私も同じ年くらいの子供がいるから気になっちゃって」
その優しさに胸がいっぱいでした。もう一度頑張ろうと思い卒業まで精一杯やり切りました。
あの後何度か寄りましたがお会いする事はありませんでした。後悔なくサッカーを頑張れたのは間違いなくあの時の店員さんのおかげです。
本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談内の場所や固有名詞等の情報を、プライバシー配慮などのために変更している場合があります。あらかじめご了承ください)