「松葉杖の私が買い物してたら、声をかけてきた見知らぬ女性。エスカレーターやレジ、炎天下の帰り道でも...」(東京都・30代女性)
お昼時だというのに...
家の前で「本当にここで大丈夫?部屋まで持って行こうか?」と念を押してくれたけれど、さすがにこれ以上は甘えるわけにいかなくて、袋を受け取った。
多分お家は逆方向だと思う。
時間帯を考えるに、お昼ご飯のお買い物だったに違いない。
もう午後1時近いから、もともと彼女は急いでいたんじゃないだろうか。
おうちでお嬢さんが待っているんだと思う。
それを私のために、こんなに......。
「本当にありがとうございました。お嬢さんの眼、早く良くなりますように」
「ええ、ありがとう」
言い終わる頃には自転車は遠くなっていて、やっぱりさらりと行ってしまった。
次に会えたら、絶対に話しかけてちゃんとお礼を言おうと思っていたのに、そのひととは結局会えず終い。
お嬢さんの眼は良くなっただろうか。
見も知らぬ人にあそこまでできるひとは、本当に滅多にいないと思う。
できることならまたお会いしたい、お礼が言いたい。
......それができないのならせめて、自分が受けたこの恩を、誰かを通じて返したい。
日々出逢っては別れていく知らない人たちのことも大事にできたら、めぐりめぐってあのひとに届くだろうか。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談を、プライバシー配慮などのために編集している場合があります。あらかじめご了承ください)