帰り道が分からず...
彼女の家は学校とは正反対でしたが、行きは彼女に案内されて一緒に行ったので迷うことはありませんでした。
しかし、帰りは一人だったため、帰り道が分からなくなってしまいました。
たった1、2キロの距離でしたが、かなりの雷雨であたりが暗くなっていたせいもあると思います。
歩き回ってずぶ濡れになり、子どもの足ではもう限界でした。
でもここがどこなのか自分ではさっぱりわかりません。
泣きながらも子供心に「そうだ、お店の人に道を聞こう」と考えた私は、思い切って通り沿いにあったある中華料理店の引き戸を開けました。