どうして...? 伝説の香木「蘭奢待」がまさかのクッション化で話題→動機とこだわりを企画者に聞く
「宝物」ならではの苦労とは

そのこだわりのポイントは「二分の一スケールで表現したこと」。
「私たちが正倉院宝物を目にする機会はそう多くありませんので、商品を通じて少しでも正倉院宝物について知ることができればと思い、企画しました」(企画担当者)

これが知らない間に自宅のベッドの上に置いてあったら「どうして巨大な木片が!?」と腰を抜かしてしまいそうなほど。写真だと、本当に中が空洞になっているように見える。
だが、ホンモノの蘭奢待は硬く(たぶん)、蘭奢待クッションは柔らかい。異なる素材での再現には、苦労もあった。
「ふかふかした素材で、蘭奢待の複雑なカーブや枝分かれした形状を可能な限り近づけていく作業はとても大変でした。
また、試作を重ねて形状が決まった後はデザインを描き起こすのにも苦労しました。
現物を見ることができませんので、過去開催の図録や書籍、映像、立体化された模型などあらゆる資料をもとにデザインラフを製作し、各ご関係先に監修をしていただき、やっと完成することができました」

現物を見ることができないというのは宝物ならではの困難だろう。
抱きしめたくなる天下の名香 「蘭奢待クッション」はフェリシモ WEBサイト等で販売中。価格は5170円(税込)。
なお、香りは再現されていない。