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世界遺産めざす岩国の名勝「錦帯橋」 裏側に潜む「見どころ」がたまらないので必見です

松葉 純一

松葉 純一

2023.06.05 08:00
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錦帯橋課のオススメは「アーチ橋の真下からの見学」

担当者は、市公式ウェブサイトに「錦帯橋 世界遺産をめざして」というバナーがあるので、詳しくはそこをクリックして、参照していただきたい、と言った。

それによると、錦帯橋は、1673年、岩国3万石の3代領主・吉川広嘉によって創建されたと伝えられている。明の僧・独立より入手した、名勝・西湖の本に描かれたアーチ橋から、着想を得たそうだ。

同じアーチ構造でも、石造りの「アーチ式石橋」は縦長の輪石(アーチ型の石)を金属によって繋ぎ、密着させて、頑強なアーチ構造を実現させている。隋朝の時代の中国で造られた「安済橋」がこのスタイルだ。

一方、木材は材質そのものが柔らかいため、石と同じ組み方をしたとしても、必要な強度は得られない。そこで考案されたのが、桁、楔、梁、棟木などの部材を組み合わせた「錦帯橋式アーチ構造」だという。

岩国市観光振興課「写真ギャラリーIwakuni Photo Gallery」より
岩国市観光振興課「写真ギャラリーIwakuni Photo Gallery」より
「桁は橋脚からアーチの中央部に向かって、角度をつけながらせり出して重ねます。その角度の変化によって生れる隙間は、楔で埋めます。また、平行に並んだ5本の桁は、梁によって横方向に固定されます。こうして各橋脚からせり出した桁同士は、棟木によって中央部で繋ぎます。加えて、『巻金』で部材を束ねることにより、強度を高めています」(「錦帯橋 世界遺産をめざして」より)

「錦川沿いの砂利の河川敷を歩いて、アーチ橋の真下まで進み、橋の裏側から『錦帯橋式アーチ構造』の一端を見学するのが、実はオススメなんです」と、錦帯橋課の担当者は教えてくれた。

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