「えさをあたえないで」「たいせつに育てられています」 九州国立博物館では、埴輪が「放牧」されているらしい
「こだわりのヘアスタイル」「憧れの白馬」
なちさんはこの投稿に続ける形で、「お馬さんそれぞれの一言コメントもかわいい」と、こんな写真もアップしている。
柵の周りに掲示されている説明文だ。出土地は、「生まれ」に、所蔵は「飼育地」になっており、まるで動物園のよう。ちなみにこの「馬形埴輪」は、「カクチガ浦10号墳」の"生まれ"で、普段は「福岡那珂川市教育委員会」で"飼育"されている、推定1600歳。
「こだわりのヘアスタイル。
丸い古墳のてっぺんにいました」
という一言コメントが何とも愛くるしい。この展示について、ツイッターでは
「これ最高に可愛い!!」
「いや天才か...???」
「この展示方法、かわいいし馴染みやすくていいな!」
「えさあたえてぇ..................」
などといった反応が寄せられ、気ままに過ごす埴輪たちは多くの人々のハートをわしづかみにしているようだ。
26日、Jタウンネット記者が投稿者のなちさんに話を聞いたところ、この展示を見たのは24日のお昼頃。九州国立博物館で開催中の特別展「加耶展」だったという。
「まず埴輪たちのフォルム、次に放牧状態の展示形式、そしてイベント企画者による埴輪に対する一言コメント、全てがかわいくて愛しくなるような展示だと思い、感情のままにツイートしてしまいました。
加耶展についてなんの事前知識もなく訪れた私でも楽しめたので、少しでも埴輪の放牧が気になった方がいれば知識の有無関係なしに是非訪れてこのかわいさを共有して欲しいと思います」(なちさん)
九州国立博物館の公式webサイトによると、「加耶展」は、3世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島中南部に興った国々の総称である「加耶」にまつわる展示。なぜ埴輪は放牧されることになったのだろう。
Jタウンネット記者は九州国立博物館を取材し、特別展「加耶展」の担当学芸員に話を聞いた。