爽快!そして、壮大! 福井・三方五湖をチャリで巡ってみた結果→「地球の歴史」を感じちゃった
360年前に作られた人工水路
2日目
日向湖沿いを通って浦見川へ
雨が止んでいたのもつかの間、夜には激しい雷雨になったので1日目は早めに就寝した記者。ゴロゴロと尋常ではない音がしていたが、久々に沢山動いたおかげか、気にすることもなく爆睡していた。
今回は1泊2日朝食付き(6600円)のプランでお世話になったので、入舟で朝食を頂いてから出発。ちなみに、一番人気は地魚を使った料理が付いた「活魚船盛り付きプラン」(1泊2日・1万3000円)なので、ゆったり過ごしたい人にはそちらもオススメだ。
外に出ると、昨晩の雷雨が嘘のようにカラッと晴れた空。その下を、日向湖の東岸沿いにウエスタン号を走らせる。この日最初に立ち寄るスポットは、次なる湖・水月(すいげつ)湖の湖畔にある秘境の温泉「虹岳島温泉」だ。
もちろん、その道中にも見どころがある。たとえば、日向湖の岸を離れ山の中の坂道を駆け上がると辿りつく「浦見川歩道橋」。
この橋の下を流れる「浦見川」は久々子湖と水月湖を結ぶ三方五湖最大規模の人工水路。実に360年ほども前、長雨が続くと湖畔の田畑が水浸しになるという問題を解決するため、2年の歳月と23万人の人夫を使ってかたい岩盤を削って作ったものだという。
浦見川にかかる歩道橋の上からは、久々子湖方面と水月湖方面で、それぞれちょっと雰囲気の違う景色を見ることができる。
自転車で登ってくるのは少々苦労したが、幽玄な水路の景色を眺めているといくらか気分もリフレッシュできた気がした。
水月湖の秘湯で汗を流す
浦見川を渡ったあとは、川沿いにしばらく山を下る。すると見えてくるのは、穏やかな水を湛える水月湖だ。
温泉宿「虹岳島荘」はこの湖に浮かぶように、ひっそりとたたずんでいる。
なぜここに来たかったかというと、10時~15時の時間帯に日帰り入浴ができるから(中学生以上1000円、小学生以下500円。食事つきのプランは要予約)。温泉宿なので宿泊プランももちろん充実していて、宿の社長さんに話を聞くと、湖での釣りを目当てに素泊まりプラン(1泊2日・8950円)を利用するお客さんも多いとか。
「道具は持ち込みですが、初心者でも釣りやすいので、ビギナーの釣り客さんも多いですね。
宿のレストランがすぐ湖に面しているので、湖岸に竿をセットした状態で食事をし、竿が引いているのが見えたらレストランから湖岸まで降りていく、なんて方もいらっしゃるくらいです」(社長さん)
湖畔に湧きでる鉱泉を利用した温泉に、大自然を見ながら入れるだけでも贅沢なのに、その上、食事をしながら釣りもできてしまうなんて! 湖畔の温泉宿ならではといった、贅沢な時間が過ごせそうだ。道具さえあれば、記者もぜひ釣り糸を垂らしてみたかった。