「夜道で自転車を修理してたら、近所の犬に吠えられた。急いで去ろうとすると、家から出てきた飼い主に...」(岐阜県・30代男性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Rさん(岐阜県・30代男性)
Rさんは大学生時代に、自転車で四国一周の旅を決行したことがある。その途中、夜の山道を走行している時に愛車が故障してしまった。
そこで周囲に一つだけあった街灯の下で修理をしていると、近くの民家にいた犬が彼に向けて吠え始めて......。
<Rさんの体験談>
大学生のころ、千葉県から夜行バスに自転車を積み込んで四国一周の旅へ出ました。2007年5月のことです。
その途中のある日、私は夜になってからも四万十川町から宇和島市に向かう山道を走っていました。予定よりもスケジュールが押してしまったため、その遅れを取り戻そうとしていたのです。
ですが、走行中にギアの調子が悪くなってしまいました。
犬に吠えられ、立ち去ろうとすると...
私は仕方なく、そのあたりに1本だけあった街灯の下で修理を始めました。
すると、そんな私に向かって近くの民家の犬が吠え始めたのです。
このままでは迷惑になると思い早々にその場を立ち去ろうとしたところ、その民家から人が出てきて、声をかけられました。そこで千葉から来て自転車で旅をしていることを話すと、
「家で少し休んでいけ」
と言って自宅に招いてくださって、しかも地元の特産品までごちそうしてくれたのです。
まるでテレビ番組「田舎に泊まろう!」のような体験で、私にとってはとても温かい素敵な思い出になりました。
連絡先を聞いたのに...
「自宅に帰ったら、お礼に千葉の落花生を贈ります」と約束し、お名前とご住所を手帳に書いていただいたのですが、その後の道中に雨で濡れ、ボロボロになり読めなくなってしまいました。
10年後、バイクで再びあの方のもとへ訪れようとしましたが、道が変わったのか辿り着くことも叶いませんでした。
確かに覚えているのは、犬の名前がコジローで苗字がミヤモトさん、または犬の名前がムサシで苗字がササキさんという話をしたことだけです。
それだけ記憶は薄れてしまっていますがあの日の素敵な出来事は、今でも私が旅をする理由の1つです。改めて、「本当にありがとうございました」とお伝えしたいです。
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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)