涼し気どころの話じゃないっ! 夏限定「アイスの中のコーヒー」で芯の芯まで冷えきれそう
氷がたくさん入ったアイスコーヒーって、涼しげだ。
しかし、神戸にはそれよりもさらにずっと冷たそうなアイスコーヒーが存在しているらしい。
それが、こちら。
コーヒーのほうが、氷の中に入ってしまっている。
「いくら冷たい方がいいからと言っても、これは!」と驚くばかりのビジュアルだ。これが「アイスコーヒー」なのだろうか? 飲み終わるころには、体の芯まで冷え切ってしまいそうだ。
「神戸でアイスコーヒー頼んだらアイスの中にコーヒー入ってるヤツきた......」
2022年8月19日、先ほどの写真と共にそう呟いたのは、道後温泉にある旅館の若旦那でYouTuberの「いきなり若旦那」(@wakadanna_coo)さん。
ツイートには、17万6000件を超える「いいね」(8月23日現在)が付けられ、こんな声が寄せられている。
「強烈! インパクトすご!笑 コレはありそうでなかった アイスコーヒー」
「有名なやつですね! 飲みごたえ抜群です」
「おもしろすぎw お皿ちょっとちっちゃくない?w」
「溢れるギリギリまで店で粘って 店員の冷たい目線を感じたい」
このアイスコーヒーは、いったい? Jタウンネット記者は、投稿者「いきなり若旦那」さんと、商品を提供する神戸市の「にしむら珈琲店 北野坂店」に取材した。
半分くらいのお客さんが「アイスの中のコーヒー」を飲む
投稿者「いきなり若旦那」さんによると、氷に入ったアイスコーヒーとであったのは8月18日。
「北野坂店の中はほぼ満席で、半分くらいのお客さんが同じアイスコーヒーを頼んでいました」と語る。
お客さんの半分がこの氷の塊を注文とは、なかなか壮観な光景だ。
目の前にアイスコーヒーが運ばれてきたときには、予想より大きな氷に驚いたよう。
「作るヒトや運ぶスタッフさんが大変だろうなと思いました。コーヒー自体はキンキンに冷えていて美味しかったです」(「いきなり若旦那」さん)
専用ドリルで、氷を1日150個掘る
なぜそんなアイスコーヒーを出しているのだろう。次に、Jタウンネット記者は、「にしむら珈琲店 北野坂店」に電話した。取材に応じたのは、店長の前川誠二さんだった。
話題の商品の正式名称は「氷の器のアイスコーヒー」。誕生したのは1974年で、当時はノミで1個ずつ掘っていたそうだ。
そのころは会員制の喫茶店だったが、1995年の阪神・淡路大震災後、復興に向けて会員制をやめ、一般のお客さんを受け入れるようになった。
現在、アイスコーヒーの氷は特注の氷細工専用ドリルで掘っていて、1日に150個ほどは製造可能だという。
「以前は年配のお客様が多かったのですが、コロナの影響でしょうか、最近はめっきり少なくなりました。インバウンドの外国人のお客様も減りましたね。
代わりに、日本人の若いお客様増えてこられました。皆さん、スマホで写真を撮りながら、思い思いゆっくり楽しんでいらっしゃいます。最長で2時間かけられた方も......(笑)」(前川誠二店長)
氷の中でスプーンをかきまわすと、アイスコーヒーがシャーベット状になるそうだ。キリリと冷えたシャーベットをじっくり味わうのが、おすすめ。
「例年、7月8月の限定販売で、今年もあとわずかとなりました。お早めにどうぞ」と前川店長。
「氷の器のアイスコーヒー」、夏の思い出にいいかもしれない。SNS映えすること間違いない。