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奈良・野迫川村に宿泊すると「カブトムシ2匹プレゼント」 斬新すぎる企画の理由は...「村役場で100匹繁殖」

大山 雄也

大山 雄也

2022.08.17 18:00
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お盆休みも終わり、夏休みも後半戦。でも、子供たちはまだまだ夏を満喫したいみたい――。

そんな家族は奈良県南部の野迫川村に足を運んでみるのはいかがだろう。だって、今なら宿泊すると「夏らしい」プレゼントがもらえるから......。

カブトムシをオスメスのペアでプレゼント(画像は野迫川村産業課@nosegawasangyouのツイートより)
カブトムシをオスメスのペアでプレゼント(画像は野迫川村産業課@nosegawasangyouのツイートより)

野迫川村は2022年8月1日から、中学生以下の子供、先着10家族に地元産のカブトムシを雌雄ペアでプレゼントするキャンペーンを行っている。

村内の宿泊施設に泊まり、領収書や予約のメールなど宿泊を証明できるものを野迫川村役場産業課に持ち込めばOK。あとは、もらったカブトムシを最後まで責任をもって育てるだけだ。

なんとも夏らしい企画ではないか。ただ、生き物をプレゼントするなんて、結構尖ってるな......。

そんなところが響いたのか、あるユーザーがこの企画について投稿したことをきっかけに、ツイッター上でじわりじわりと注目され始め、こんな感想が寄せられている。

「カブトムシプレゼントなんて、初めて聞きました!! すごいですね!!」
「これは大盤振る舞い」
「役場に20匹待機してると思ったらおもろいっすね笑」

まさかの「役場で繁殖」

夏にぴったりだけど、カブトムシをプレゼントするなんて大胆な発想にどうやってたどり着いたのか。

17日、Jタウンネット記者が野迫川村役場産業課の職員に話を聞いてみたところ、ある事実を教えてくれた。

「実は昨年、産業課でカブトムシの繫殖に成功して、100匹育てることができたんです」

......取材中に思わず驚く声をあげてしまった。村内で捕まえてきたカブトムシではなく、なんと産業課で育てたたものをプレゼントしているのだというのだ。役場の職員が哀川翔さんみたいなことやってるなんてすごい!

しかし、そもそもなぜ産業課でカブトムシの繁殖なんて始めたのか。それにはシイタケの存在が関係していた。

原木栽培のシイタケ(画像はイメージ)
原木栽培のシイタケ(画像はイメージ)

野迫川村では、シイタケの原木栽培を積極的に行っている。栽培に使う原木は古くなると使えなくなってしまうので、産業課ではシイタケ栽培を行っている土地の一角に古い原木をひとまとめにして放置していたという。

「古くなってまとめて放置していた原木に自然とカブトムシが寄ってきて、繁殖もしていました。
『これはもったいない』と思い、カブトムシに詳しい職員の手も借りて育てたら上手くいきました」(産業課の職員)

数には余裕はあるけどお早めに!

こうして野迫川村役場産業課は、カブトムシを育てることに成功。「村の関係人口が増えるのでは」という期待も込めて、2021年の夏にカブトムシのプレゼント企画を初めて実施したところ、8組にカブトムシのペアをプレゼントするに至った。

「カブトムシをプレゼントした方の中にはお礼の手紙をくれたり、今年また来てくれたりするご家族もいらっしゃいました。
喜んでくれた人もいましたし、村に足を運んでもらえるきっかけやPRになってほしいとの思いもあって、今年もやることにしました」(産業課の職員)
カブトムシのプレゼントは好評だった(画像はイメージ)
カブトムシのプレゼントは好評だった(画像はイメージ)

企画を告知するチラシでは、先着10家族までとなっているが、カブトムシの成長具合によって数に余裕ができれば10組以上にプレゼントができるかもしれないという。また、希望すれば「雄2匹」というペアも可能。

企画の終了時期は決まっていないが、「カブトムシの寿命もあるので......」と産業課の職員。欲しい人はなるべく早めに野迫川村に宿泊したほうが良さそうだ。

多少ではあるものの、カブトムシが村の観光資源になってくれるのではないか、と職員も期待を寄せている。

「カブトムシの繫殖は村長とも相談しつつ、出来れば続けていきたい」(産業課の職員)

いつしか野迫川村で一番の名物がカブトムシになる日がくるのかも!?

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