「まだ首も据わらぬ我が子を抱いて買い物する私。すれ違ったおばちゃんがジーッと見てきて、『ちょっと!!』」(兵庫県・30代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Wさん(兵庫県・30代女性)
Wさんはその日、生まれて間もない子供を抱いて買い物をしていた。
そんな彼女のことを、すれ違った女性がジーッと見てきた。
「もしかして何か注意される?」そう身構えていたWさんに、女性は思いがけない言葉をかけたという。
<Wさんの体験談>
20代の頃、まだ首の据わらない子を連れて買い物に出かけた時のことです。
その店でいつも使っていた乳児用のカートがその日はなくて、仕方なく抱いたまま買い物をすることにしました。
左手に子供、右肩に鞄、右手にカゴ――そんな状態で売り場をウロウロしていたら、すれ違った50代くらいの女性が、じーっとこちらを見つめてきたんです。
「ちょっと!!」と呼び止められ...
「子供をそんな風に扱って、今どきの若い親は......」
そんな風に思われているのかな、と感じた私はその場を離れました。
しかし、その後も何度か子供を抱き直しながら買い物を続けていると、その女性に「ちょっと!!」と呼び止められたんです。
自分の買い物を終えたらしい彼女は私に、こう言いました。
「カート残ってないか見てきたけど全然なかったねー。ずっと気になって探してたんよ!
赤ちゃん抱いてると大変やろ、良かったらおばちゃんに抱かせてもらえへん? 孫も遠くにいて寂しいんよー」
てっきり注意されるのだと思っていたので、びっくり。
私はお言葉に甘えて女性に子供を抱いてもらい、一緒に買い物に付き合ってもらいました。
「子育てなんてただでさえ...」
買い物が終わってから彼女にお礼を言うと
「子育てなんてただでさえ大変なんやから頼れる人には頼ったらええのよ!
私も久しぶりに赤ちゃん抱けて嬉しかったわ!ほんと可愛いわ!頑張ってね!お母さん!」
と励ましてくれました。
子育て中にはいろんな所で助けてくださる人に出会いましたが、この経験が今も一番記憶に残っています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)
(7月28日16時15分編集部追記:記事初出時の誤字を修正しました。)