映画の中の世界みたい...! 金沢に誕生した「新しい石川県立図書館」が圧倒的にカッコイイ
本に360度囲まれる、段状の半円形の閲覧空間
このユニークな設計デザインを担当したのは、建築家の仙田満さんだ。仙田氏が主宰する環境デザイン研究所は、MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島、国際教養大学図書館など、斬新な建築設計で、注目を浴びている。児童向け公共建築も数多く手がけている。
新しい石川県立図書館のデザインに氏を起用した理由を尋ねてみると
「プロポーザルの審査会で決定しました。その評価ポイントとしては、空間の使い方がダイナミックで、インパクトがあり、今後の設計により魅力的な建築となる可能性を秘めていることです」
と、担当者は答えた。
ツイッターの反応では、「攻殻機動隊」「FF9」「ドラゴンクエスト」などアニメやゲーム、「ハリーポッター」「図書館戦争」などの小説・映画を想起する人が多かった。また大英博物館図書部、ストックホルムの図書館に言及する人もいたようだ。そんな声に対しては、「くの皆様がいろいろなシーンを想起していただき、アニメや映画などの壮大な世界観とリンクしていただけたことは、大変光栄なことだと感じております」。
「ヨーロッパでは古くから円形の図書館がつくられ、(県立図書館でも)お手本にしています。ただ、石川県立では単純な円ではなく、段状の半円形の閲覧空間が二つ、高さを変えて互いに向き合うという断面構成になっています。本に360度囲まれつつ、視線が上下に抜けることで、包まれることと開放感の両立が図れるように工夫しています。そのような立体的な魅力が伝わるとうれしく思います」