泣きながらゲームセンターを出ると...
慌ててゲームセンター内を探しましたが、祖父と兄はいません。
私は「言うことを聞かないから置いていかれたんだ」と思い、ゲームセンターから出て、泣きながら階段を降りていました。
階段も中程に差し掛かった時です。近所の市立中学の制服を着た女の子2人が、
「どうしたん? なんで泣いてるん? 大丈夫?」
と、優しく声をかけてくれました。
しかし私は、知らない人に声をかけられた恐怖と兄や祖父がいない不安で固まって泣き続けるばかり。
それでも2人は私に目線を合わせて、「大丈夫やで。どうしたん? 何かあったん?」と、声をかけ続けてくれました。