こんな感じで埋まってたんだ! チンアナゴの「下半身」見せる展示に衝撃走る
巣穴を確実に見せられるように工夫
展示について、沼津港深海水族館にも話を聞いた。
話題のチンアナゴの展示は、春の特別展示「女性飼育員トリオのお仕事報告書」内で実施されているもの。21年に同館の飼育部門に入社した3人の女性飼育員たちが担当する生物の水槽展示を行い、生物の解説を上司への報告書や業務内容のメモ書き等に見立てて、ユーモアいっぱいに紹介している催しだ。
チンアナゴの展示方法について、取材に応じた同館飼育展示マネージャーは、
「大変人気があるチンアナゴですが、砂から出ている部分は少なく、実際はその何倍もの大きさがあるということを知らない方も多くいらっしゃいます。 そこで、そんなチンアナゴの全身を見てもらいたいという思いで試行錯誤の結果、今回の展示方法に至りました」
と話す。展示を実現するにあたって、特に苦労し、工夫したのは「水槽」。
それぞれ個体差はあるものの、だいたい直径が5~6ミリメートルほどの太さのチンアナゴは、砂の中にある巣穴のサイズもそのくらい。
なので、水槽の砂の中に仕切りを埋め、ガラスの面との幅を少しずつ狭めていくことで、巣穴を確実に見せられるようになる厚みを探していったのだという。その結果、現在の6ミリほどの薄さに辿りついた。
先輩から新人まで、飼育員たちが協力しあって生み出した今回のチンアナゴの展示。ツイッターでは
「地上だけシャンとするんですね」
「ヘビ感強くてビビった」
「チンアナゴは砂の中でどうなっているのかなあってずっと気になっていました 謎が解けました!」
「ええーーーー 真っ直ぐじゃないの??」
「思ってたより長い!」
と多くのユーザーから驚きの声が上がるなど、反響は大きい。
チンアナゴの珍しい生態が見られる春の特別展示は7月10日まで沼津港深海水族館で開催予定だ。