どうみても「水の入った袋」だけど...違います 衝撃の「正体」にネット騒然「やばすぎ」「すごい」
タプタプしていて、つついたらムニョムニョしそう。
今皆さんがご覧いただいているもの。きっと多くの人は、水の入った袋だと思っただろう。でも、違う。
――実はこれガラス細工なのだ。
2022年3月28日、この写真と共に
「彼女はガラスを他のモノに見立てるのがお好きらしく...」
と呟いたのはツイッターユーザーの「さえき」(@lockerundfest)さん。あまりに精巧な作品には3万8000件を超える「いいね」が付けられ、こんな反応が寄せられている。
「水の入ったビニール袋にしか見えぬ...」
「書類の上に置いてムダにハラハラしたい」
「うっそこれ本物でしょ...やばすぎ」
「水の入った袋じゃないのか......ガラスで出来てるのか...すごい」
「つついたらぷにょぷにょしそうなのにガラス...」
4月19日、Jタウンネット記者は制作者である「さえき」さんの彼女に話を聞いてみた。
「見立てる」ことの面白さ
「水の入った袋」を作ったのは、岡山県にある倉敷芸術科学大学芸術学部に通う板野尚美さん(20代女性)。
デザイン芸術学科でガラスを専攻する彼女は現在4回生。吹きガラスやガラスの塊を研磨して立体作品を制作している。
注目を集めた作品の名は「ささやか」。石こうで作った「水に入ったビニール袋の形」の型にガラスを溶かし入れることで成型。それに削りや磨きといった加工を施すことで、作品は完成する。
ある素材を別の素材に「見立てる」ことに面白さを感じていて、ガラスを元に「袋」を表現できないかと思ったのが、制作のきっかけだ。
「作品の透明感は私が意図的に出したものではなく、ガラス本来の透過性が影響しています。『ささやか』の場合は、底面を鏡面仕上げにしていることで光も透過しやすくなり、透明感も強く感じられるものになっています」(板野さん)
大きさは約5センチ。作品のサイズが小さいため、作業が全体的に細々として大変だったが、ガラスを磨くことは楽しかったとも語る。
「ガラスの底面を磨くのが非常に楽しかったです。底面は最初荒目でザラザラですが、最終的には鏡面仕上げにしツルツルにします。段々と綺麗に磨いていくのはやりがいがありました」(板野さん)
板野さんの作品には、多くの人から「袋にしか見えない」という声があがっている。反響に対して、彼女はこう感想を述べた。
「まさかここまでたくさんの方に自分の作品を見ていただけるとは思っておらず、かなり驚きました。
『これがガラスなの!』という反応も多数いただけ、作品のコンセプトが伝わっていることが分かり嬉しかったです」