「飛行機の中でぐずりだした幼い娘。あやすこともできず着陸を待っていると、作業着の男が裏紙に...」(北海道・20代女性)
「こんなに温かい人がいるんだと......」
私の言葉に彼は、
「いいんです。僕は出張ばかりで子供といる時間が少なくてね......。会えたとしても、絵を描くくらいしかできなかった。でも、今日ほど絵を練習してて良かったと思えた日はないよ」
と言ってくれました。
私の鼻をすする音や充血した目をみて、何かを察したのでしょうか。
飛行機が着陸した後も、私は彼に深く頭を下げました。
「そんな辞めてよ! 大変だろうけど頑張ってね」
彼はそう言って、キャラクターを描いてくれた紙と飴を3つ娘に渡して、去って行きました。
周りの人全てが敵だ――そう思っていた当時の私でしたが、こんなに温かい人がいるんだと心底感謝し、飛行機に乗るたびに彼のことを思い出します。
今、娘は4歳になり母娘、2人で仲良く楽しい毎日を過ごしています。あの時は本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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