ロマンしかない... 大の大人が本気で作った「趣味小屋」が、理想の秘密基地すぎる件
子供のころ、自分の好きな物を詰め込んだ「秘密基地」に憧れていた人は多いだろう。
そんな夢をDIYで実現させた人物が、ツイッターで注目を集めている。
こちらは福岡県在住のツイッターユーザー・プライムベガ(@Primentree)さんが2022年4月12日に投稿した写真。
奥行きのある部屋の中には、アーケードゲームの筐体や家庭用ゲーム機、スクリーンやテレビモニターが。さらに、奥の壁にはたくさんの缶ビールや酒瓶が並んでおり、ちょっとしたバーカウンターのようになっている。
まるでお店のような雰囲気だが、冒頭でも述べた通り、この空間は全てプライムベガさんが作った「趣味小屋」。とてもDIYとは思えないほどの完成度に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「夢ありますね...俺も同じことしたいと思ってました...」
「ゲームしながらお酒飲んで楽しめるとか大人の遊園地か」
「おいおいロマンしかないじゃ無いかこの小屋は」
Jタウンネット記者は投稿の「趣味小屋」について、プライムベガさんに詳しい話を聞いた。
内装工事の費用は10~15万円ほど
プライムベガさんが「趣味小屋」の制作に取り掛かったのは、21年の11月ごろ。約50万円の中古のプレハブ小屋を購入し、自宅の敷地内に設置。その後、内装工事や設備の搬入を行い、ようやく完成したのが22年の4月12日のことだ。
床も壁も、棚もカウンターもすべて手作り。
まずプレハブの床をいったん剥がし、地面からの湿気対策に除湿シートと断熱材を設置。その上にもう一度除湿シートを被せて床を戻し、床合板を追加施工したあとに上からフローリング材を貼る。
壁部分は、プレハブ小屋のもともとの壁に柱代わりの角材を打ち付け、その上にOSB合板(木片をプレスして接着剤で固めて板にしたもの)を貼り付けた。
その後、バーカウンターやお酒用の棚、折り畳み式テーブルを作成し、地中を通して母屋の自室からLANケーブルを引き込み、テレビモニターやゲーム筐体などを設置して完成だ。
「内装工事にかかった費用は10~15万円程度です。最近は木材が高騰しているようだったので、工事の時はホームセンターを回ってなるべく安くて良い材料を探しました」(プライムベガさん)
制作期間中、本業が忙しくて週一の休みや深夜にしか作業が出来ない時もあったという。それでもコツコツと作り続け、ついに完成させた。まさに「努力の結晶」といえるだろう。
みんなでワイワイ楽しめる場所が欲しかった
では、そもそもどうしてこんな「趣味小屋」を作りたいと思ったのだろうか。記者が改めてプライムベガさんに聞いてみると、発端は10年ほど前に遡るという。
「私はもともとアーケードゲーム用の筐体を1台所有していたのですが、モニターが故障してしまったため買い替えを検討し、『どうせなら』と新たに2台1セットの筐体を買いました。
故障した方の筐体は家庭用ゲームがプレイできるように改造したのですが、その後、自宅をリフォームした際に2台セットの方をリビングに置けなくなり、縁側へ移動させたんです」(プライムベガさん)
しかし、縁側へ移動させて使い勝手が悪くなったことで、せっかく購入した2台セットの筐体を使うことがほとんどなくなってしまった。
そこで、いつか筐体を置いておける「趣味小屋」を作って、皆で集まって楽しめる環境が欲しいと思い至ったのだそうだ。
「(内装のコンセプトは)最初はあまり深く考えてなくて、あくまでゲームの対戦台を置いて仲間でワイワイ対戦会が出来る小屋を作りたい、という思いから始まりました。でも、作りながら色々と思いついていき、気付いたらバー風なコンセプトに変わっていました(笑)。
そこからは創作意欲が高まり、毎日目に入るもの全てヒントにして創意工夫する時間が幸せでした。お酒の固定方法など、夢に出るほど考えました(笑)」(プライムベガさん)
いくつもの試行錯誤の末に完成した、理想の「趣味小屋」。完成させた時の心境について、プライムベガさんは
「正直、作った本人である自分でも見る度にニヤニヤしてしまいます。ただ、作ってる間はとにかく楽しかったですが、『もう一棟作れるか』といえば二度と作りたくないぐらい大変だったとも思います(笑)」
と語る。
コロナ禍の影響もある為、今後しばらくはプライムベガさんが仕事から帰って来てお酒を楽しむ時間に使っていく予定だそうだが、「落ち着いたらゲームの対戦仲間で集まって対戦会なども行っていきたいですね」。
こんな素敵な空間だと、みんな入り浸ってしまいそうだ......!