ココからあなたの
都道府県を選択!
全国
猛者
自販機
家族
グルメ
あの時はありがとう
旅先いい話

「タクシー待ちの大行列の真ん中で、酷い吐き気に襲われた。なんとか耐えていると、前に並んだ若い男が...」(都道府県・年齢性別不明)

福田 週人

福田 週人

2022.03.20 11:00
0

あまりお酒は飲めないけれど、職場の上司や同僚との付き合いで飲み会に参加する。そんな経験がある社会人は少なくはないだろう。

Jタウンネット読者のNさんは体質的にお酒に強くないタイプの1人。しかし、ある日職場の飲み会に参加することに。

慣れないお酒を飲んで......(画像はイメージ)
慣れないお酒を飲んで......(画像はイメージ)

先輩や同僚に勧められ、頑張ってお酒を飲んだNさん。飲み会帰りにタクシー待ちの長い行列に並んだところで、案の定吐き気を催してしまう。

すぐに列を抜けてトイレに駆け込みたいところだったが、そうするとまた列の最後尾から並び直さなければならない。

もう少しだけ我慢すれば......でも、少しでも気を抜けば吐いてしまいそう。

Nさんが必死に吐き気を堪えながら葛藤していると、不意に列の前にいた若い男性たちが声をかけてきた。

飲めないお酒を無理して飲んで......

私の父はお酒に弱く、母も全くの下戸。二人の子供である私も、おそらく体質的にお酒を受け付けないタイプでした。

そんな私がまだ20歳だった、30年近く前の事です。職場に恵まれ、とても素敵な先輩方や同僚に囲まれていた私は、ある日の仕事終わりに職場の飲み会に参加しました。

飲み会では職場の酒豪の猛者達に勧められ「これは期待に応えねば!」と、私は全く飲めないお酒を頑張って飲んでしまいました。と言っても、量としてはほんの少しだったので「なんとか持ってるなぁ~」と思っていたんです。

やがて帰るころにはすでに終電もなくなっていたので、私はタクシーの行列に並んでいました。しかし、40分ほどは並ぶであろう行列に20分ほど並んだあたりで、突然吐き気が押し寄せてきたのです。

タクシー待ちの中、吐き気がして......(画像はイメージ)
タクシー待ちの中、吐き気がして......(画像はイメージ)

「列を抜けてトイレに駆け込もうか」とも思いましたが、ここまで並んだのに抜けたらまた最後尾から並び直しになります。葛藤しつつ、私は「もう少し耐えられれば早く家に帰ってゆっくり休める」と思い、迫り来る吐き気と戦っていました。

そんな私の異変に薄々気付いていたようで、前に並んでいた若いサラリーマン風の2人組のお兄さんが、チラチラと私のことを見ていました。

「気休めかもしんないすけど...」

私としては恥ずかしさしかなかったのですが、しばらく様子を見ていたお兄さんの1人が

「大丈夫っすか?まだ時間かかりそうだし、俺らが一緒に並んでるって事でトイレ行かれます?」

と、すごくありがたいお言葉を掛けてくれたんです。

ただ、その時の私は吐き気のピークが押し寄せており、口を開いたら吐いてしまいそうな気しかせず、黙って頷いたり首を横に振ったりするしかありませんでした。すると今度は

「今ヤバそうなんすね。気休めかもしんないすけど、良かったらガム食べます?ちょっとすっきりするかも」

とミント系のガムを差し出してくれました。ちょっと吐き気のピークが落ち着いたタイミングだったので、私は「ありがとうございます!」といってガムを食べました。

ミント系のガムをわけてくれて......(画像はイメージ)
ミント系のガムをわけてくれて......(画像はイメージ)

するとビックリ!そのまま魔法のようにどんどん吐き気が落ち着いたのです!

おかげでそのまま列に並び続けることができました。

無理して飲むことはやめた

お兄さんたちは気を遣って下さり、その後は一切私の方を振り返る事もなくそっとしておいてくれました。

やがて一足先にタクシーに乗るお兄さん達に、私は「本当に助かりました! ありがとうございました!」とだけ告げ、自分もすぐ後のタクシーに乗り込み無事に帰宅。その後は吐き気を催すこともなく眠ることが出来ました!

以来、飲み会は大好きなので行きますが、無理して飲む事はせずに素面で酒豪の仲間達と最後まで楽しんで元気なまま帰ってくるようにしています。

あの時、当たり障りなくそっと気遣いをして下さったお兄さんお2人には本当に感謝です!

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

PAGETOP