「職場は劣悪、体調も最悪。とことんツイてない私が、雨の中で信号待ちをしていると...」(埼玉・30代女性)
あの日、暗い気持ちでトボトボ歩いていたんです――。
埼玉県在住のIさん(30代女性)から10年程前の体験談がJタウンネットに寄せられた。
社会人になりたての頃、顧客から何をしても苦情を言われストレスフルな日々を送っていた彼女。遂には体調を崩し、病院へ。胃カメラ検査の予約をして、家へ帰る途中だった。
この先、通院で仕事を休んだら「また非難されるかも」。
不安を抱えながら道を歩いていると、雨まで降ってきた。傘が無いから早く帰りたいのに、追い打ちをかけるように横断歩道の信号は赤に。
とことんツキのないIさんは、その場に立ち尽くしてしまい......。
「周囲の助けも借りられなかった」
まだ20代だった頃、社会人になって初めて勤めた会社で大変な顧客にあたってしまい、毎日苦労していました。
何をやっても苦情を言われ、周囲の助けも借りられなかった私は、人間不信になると同時に体調不良に。
胃痛が1週間以上続いたので病院へ行くと、胃カメラが必要と言われ、その日は検査予約をして帰ることになりました。
検査のために休みを取ったらまた非難されるかも......。
暗い気持ちでトボトボ歩いていたところ、運悪く雨が。もちろん傘など持っていなくて、更には横断歩道の信号は赤になったばかり。とことんツイていない。
呆然と立ち尽くしていると、ふと体に雨が当たっていないことに気付きました。
「少し年上であろう女性が...」
不思議に思い見上げると、頭上に赤い傘が。びっくりして振り返れば、私より少し年上であろう女性が自分のさしていた傘にそっと私を入れてくれていたのです。
「ちょっとの時間だけど、濡れちゃって可哀想だったから」
少し照れたようなその言葉に涙がこみあげてきて、小さな声でお礼を言うのが精一杯でした。
見ず知らずの他人に親切にしてくれる人がいる。そのことが孤独を感じていた私にとって大きな支えとなりました。 あれから10年ほど経ちますが、雨の日には自然と思い出され、また誰かを信じる勇気をくれます。
人のあたたかさを教えてくれたあの時のお姉さん、本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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