「バス好きなんか?」
「Sくんって言うの? バス好きなんか?」
そう言ってチラッとこちらを見た運転手さん。長男が頷くと、また前を見て何事もなかったように運転に戻られました。
長男は運転手さんに話しかけられたのが嬉しかったのでしょう。いつもは外ばかり見ていますが、そこからは運転手さんに釘付けでした。いつもなら張り切って押す「次、止まります」のボタンも忘れていたくらいです。
私も忘れそうになっていて、慌ててボタンを押しました。すると、運転手さんが、
「次は、Sちゃんバス停。Sちゃんバス停」
とアナウンスしてくださったんです。もうビックリでした。