ビートたけしに救われた町は、今―― 「ここに来ないと死んでしまう」フラワー通り商店街から消えた面影
2021.12.30 06:00
テリー伊藤さんが自宅で語った秘話
続いて、同じくフラワー通りに店を構えるクリーニング店「クリーニング京屋」の店主にも当時の話を聞いた。
――企画が行われていた当時の盛り上がりは覚えているか。
「放送があった当時は、地元の人より外から来た人が盛り上がっていた印象です」(クリーニング京屋店主=以下同)
――当時、印象的な出来事はあったか
「家の隣が『元気が出るハウス』だったものですから、テリー伊藤さんがフラワー通りに来ると、うちに上がってお茶を飲んで、個人的な雑談なんかもしていました」
番組のブームが過ぎ去った後の話についても聞いた。
――熊野前商店街では「たけし猫招き」やポスターが残っていましたが、フラワー通りでも番組の名残はあるか。
「もうないかもしれませんね。『たけし猫招き』も当時の会長が管理されていたのですが、もう亡くなってしまって行方がわかりません。それに『たけし猫招き湯』になっていた『米の湯』さんも廃業して2か月くらい前に解体されてしまいました。
そもそも番組の放送当時は商店街の加盟店数が50~60あったのですが、今は加盟数が1ケタになってしまっています。世代交代や、後継ぎがいない問題で店がかなり減ってしまいました」