「飲食店の駐車場を勝手に使い、弁当を食べていた小学生の私。すると、店から出てきたおばさんが...」(宮城県・20代女性)
外で食べるお弁当って、おいしく感じる。小学生の頃、遠足ではそれが楽しみだった人も居るかもしれない。
でも、お弁当を食べるのに最適な場所を自分で見つけるのは、結構難しかったりする。
宮城県の読者・Dさん(20代女性)は小学生の頃、社会科見学で行った福島で、昼食の場所を見つけられなかった。
「公園などで食べるように」という指示があったのに、周りに全然公園が無いのだ。
もう、適当な場所で食べるしかない――。
そう決意した彼女が見つけたのは、ある飲食店の裏にある駐車場だった。
周囲には大通りや商店街ばかりだった
小学5年生の秋、社会科見学として福島県の会津に行った時のことです。
その日は5人一組の班行動をしていて、先生からは「お昼ご飯は持参したおにぎりを公園などで食べるように」と指示がありました。
しかし、周囲には大通りや商店街ばかりで公園など無く、私たちは途方に暮れていました。
悩んだ末、もう適当な場所に座って食べるしかないと思い、たまたま見つけた飲食店の裏側にある駐車場でお弁当を広げることに。
地面には砂利が敷いてあり、座っているとお尻が痛かったです。それでも我慢しながらお弁当を食べていると、その飲食店から従業員らしきおばちゃんが出てきました。
勝手に駐車場に居座っていたことを咎められると思った私は、「勝手に居てすみません」と謝ったのですが......。
「制服も汚れるし...」
そのおばちゃんは私たちを叱るどころか、事情を聞いて、
「寒いし、中に入って食べて!」
と言ってくださったのです。
ただ、そんなことをしたら先生に怒られそうだと思った私たちは、「大丈夫です!この場所で十分なので!」と丁重にお断りしました。
しかし、おばちゃんは一度店内に戻ると、
「制服も汚れるし、これ敷きな」
と大量の新聞紙を持って再び現れたのです。
私たちは、会津の人の優しさに感動。しかし、おばちゃんの親切はこれだけで終わらなかったのです。
「これであたたまって!」
またまた店に戻ったおばちゃんは、今度はお盆を持ってやってきました。
「これであたたまって! 本当は中で食べて欲しいけど、強情だから持ってきたよ!」
なんと、お盆には、お椀に入ったお味噌汁と割り箸が人数分乗っていました。
今ではその飲食店の名前も場所も覚えていないのが残念ですが、15年以上経っても心があたたまる、ほっこりした思い出です。
「忘れられない旅先でのエピソード」、教えて!
勝手に駐車場を使っていた小学生たちに親切にしてくれた店の女性。当時のDさんたちはきっと心も体もポカポカと温かったことだろう
みなさんも、こんな風に誰かに親切にされたことはないだろうか。
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