「深夜、自転車で追いかけてくる酔っ払い。恐怖でうまく逃げられない中、そいつがどんどん近づいてきて...」(愛知県・40代女性)
ガクガクと震える足で、私は...
それを見たときの恐怖は今でも忘れられません。
少し走れば交番があることを思い出した私は、必死で立ち漕ぎをして交番に駆け込みました。
しかし、まさかの不在の札。仕方なく交番から出ると、先ほどの人が急いでこちらへ自転車を漕いでいるのが見えました。
私は、恐怖のせいか、自転車の立ち漕ぎのせいか、足がガクガクと震えてしまい、力が入りません。
「どうしよう」と泣きそうになっているところで、ちょうど信号待ちをしている大型のトラックが見えました。
「大型トラックの運転手に悪い人はいない」
母からそう聞かされていた私は、自転車をその場に放置して、大型トラックの運転席の方へ走りました。
「助けてください!」
トラックのドアを叩き、必死に頼むと、窓が開きました。
「どしたー?」
運転手さんがそう聞いてくれたので、私は必死に「あの人が追いかけてくる」とか「怖い」とか、そんなことを伝えました。
その間に、追いかけてきた人は、自転車の向きを変え、元の進行方向へと去っていきました。
運転手さんはそのまま、私を助手席に、放置していた自転車を後ろの荷台に乗せてくれました。
そして、安心して泣きじゃくる私に、こう言いました。
「家はどこ? 送ってあげるから」