まるで「スイミー」? イワシの大群のど真ん中に紛れ込む、小さなサバに反響→水族館に理由を聞くと...
「お前しれっと混ざってるけどサバだろ」
そんなツッコミと共に投稿された写真が、ツイッターで話題となっている。
これは2021年7月6日、ツイッターユーザーの「ぜんざい(はたらきたくない)。」(@Tomo_Amatou)さんが投稿した写真。
銀色に光るイワシの大群が一方向に向かって泳いでいる。
水族館で人気の、圧巻の光景だ。
だが、画面の中央をよく見てほしい。1匹だけ、背中に波模様がある魚がいるのが、お分かりいただけるだろうか。
サバがイワシの一員のような顔をして群れに混ざっているのだ。
この投稿にツイッターでは
「サバをよんだんだな」
「自分をイワシだと思い込んでる鯖」
「イワシに育てられ、ある日『君はイワシじゃない』と告げられる日も近い」
「スイミーやってるのか」
といった反応が寄せられている。
実は...サバは「展示」じゃなかった
Jタウンネット記者が8日、投稿者の「ぜんざい(はたらきたくない)。」さんに話を聞いたところ、撮影したのは、自然環境の修復や保全、環境教育活動にも力を入れていることでも知られる東北最大級の体験型水族館「アクアマリンふくしま」。
その中の、黒潮流域の外洋を泳ぎ回る回遊魚を中心に展示している「黒潮水槽」で泳ぐイワシの大群を映したものだという。
「ぜんざい(はたらきたくない)。」さんは撮影時と、投稿の反響に対しての感想を
「群れる魚に別の魚種が紛れているのは他の水族館でも時々見かけるので、『すごく自然に紛れ込んでるなぁ』ぐらいしか思わなかったのですが、見る人の目には新鮮に写ったようで良かったです」
と述べている。
しかし、「アクアマリンふくしま」の公式ウェブサイトを確認してみても、黒潮水槽がある「潮目エリア」に展示されている生物として、サバの名前はない。
そこで、記者は「アクアマリンふくしま」に事情を説明し、確認を取った。
すると、
「年に数回、イワシの大群を水槽に入れるのですがその際にサバが混ざっていることもあります」
との回答があった。つまりこのサバは、意図して展示しているわけではないらしい。
他にもアジなど別の魚が混ざってくることもあるそう。
これらの魚は成長し、イワシより大きくなるとその存在を発見され、取り除かれるとのことだった。
水槽内だけではなく、まさか最初から紛れこんでいたとは......。
もしかすると、イワシの大群の中しれっと混ざっているのはサバだけではないのかもしれない。
大群の中から別の魚を探し出すという、新しい水槽の楽しみ方ができそうだ。