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遠くにいても「リアル」がわかる 「VR空き家内覧」で移住希望者にアピール...人口減に悩む江田島の挑戦

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2021.04.02 12:00
提供元:広島県

目的は「移住者を増やしたい」

フィールドチャレンジを主導した、デロイト トーマツ ベンチャーサポートの外山陽介さんは、今回のプロジェクトの段取りを次のように説明する。

「江田島市ではどんなことに困っていて、そのために何をするか――課題を洗い出して明確にするプロセスで、私たちと協働しました。
ビジネスマッチングシステムの『six brain』を通じて自治体と企業を結ぶにしても、目的次第で協業候補も異なります。
コラボレーションの確度を高めるためにも最初は、本質的な課題を見定めることが必要でした。そして次に、その課題を解決できる最適な企業の候補を、『six brain』のリコメンド機能によって選出したのです」(外山さん)
フィールドチャレンジを主導した外山陽介さん
フィールドチャレンジを主導した外山陽介さん

解決すべき課題の、どこに焦点を当てるかは、依頼する側もはっきりしていないことが少なくない。

課題の洗い出しの段階では、江田島市のPRがもっと必要なのか、移住について寄せられる質問への対応策を打たなくてはならないのかなど、幅広く検討したが、最終的には「移住者を増やしたい」というゴールを設定することになった。

「関係者を巻き込んで課題解決にあたるには、最初の一歩目となる大きな目標が明確であることが大切です。江田島市はその点がはっきりしていて、プロジェクトはスムーズに進みました」

と外山さんは語る。

そして、具体的な取り組みを検討する段階で、外山さんとともに手腕を発揮したのが、有限責任監査法人トーマツ広島事務所のマネージャー・中山洋平さんだ。

「移住者を増やすためには何をすべきか――。このゴールに対して、移住を決めるには、何がボトルネックなのかを知る必要がありました。
そこで、移住希望者の行動プロセス、つまり、移住を希望する動機が発生し、移住候補先を探す段階を経て、江田島市に移住するまでの流れをまとめたのです。
そのなかで明確になった要因が、物件の内覧に関してでした」(中山さん)
スタートアップ企業と自治体や大企業を結ぶビジネスプラットフォーム「six brain」
スタートアップ企業と自治体や大企業を結ぶビジネスプラットフォーム「six brain」
「six brain」のページの一部。自治体や大手企業側に届くスタートアップ企業の情報(画面イメージ、プレスリリースより)
「six brain」のページの一部。自治体や大手企業側に届くスタートアップ企業の情報(画面イメージ、プレスリリースより)
「ディスカッションを重ねると、瀬戸内海の島は移住の検討先として人気のエリアで、江田島市に興味を持つ人が多いことがわかりました。ただ、必ずしも移住相談に結びついていないところもあって、ここに改善の余地がありそうだ、と。
そこで、江田島市で移住の相談をしてみたい、相談をしやすくする――このソリューションが必要だという結論に至りました。そのためのフックとして、『VR内覧』の導入へとつながっていくのです」(外山さん)
遠隔地でも江田島がわかる「どこでもかんたんVR」
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