春の訪れとともに、顔を出した自動販売機 掘り起こしてみたら...道民「凍ってないです。自販機すごい」
2021.03.12 20:00
「立ち上がった北國の勇者たち」
取材に応じたのは、北海道教育大学岩見沢校の広報担当者だった。
「あの自動販売機は、サッカーグラウンドの横に置かれています。
運動の後、学生たちがよく利用するものです。岩見沢は今年はとくに雪が多くて、積雪2メートルを越したほどでした。自販機の高さは、1.8メートルほどですが、1月から2月はすっぽり隠れていました。動植物の気配もまったくありませんでしたね」
3月に入って、ようやく寒さも緩んできた。それでも日中は、マイナス3度くらい、夜間はマイナス10度くらいだというが......。
啓蟄の日、少しだけ顔を見せた自販機。そしてその後、事態は進展を見せた。
3月10日、大学構内除雪用重機が登場、自動販売機を掘り起こすことになったのだ。
除雪用重機は手慣れた動きで、自販機周りの雪をかきわけ、全体を掘り返した。北海道教育大学岩見沢校のツイッター公式アカウントには、「立ち上がった北國の勇者たち」というコメントが添えられている。
所要時間わずか15分間、というスピード作業だったという。勇者たちはやはり頼もしい。
公式アカウントには、「\ 春 き た よ /」というコメントも添えられているが、全身を現した自動販売機も、心なしか嬉しそうである。
さて、問題はこれからだ。中身が凍っていたら、どうしよう? そんな不安がよぎるのだが......。
「凍ってないです。自販機すごい」
通電さえしていれば、自動販売機は一定の温度で保存してくれるようだ。
ツイッターにもこんな指摘が多かった。
「電源は入ってないと凍るパターンだな」
「通電出来ていれば、北海道ならではの『凍らせないための冷蔵庫』がまさにそこに」
「これが 噂に聞く『保温庫』ですね!!」
「キンキンに冷えてやがるっ」
道民には常識かもしれない、「保温庫」。つまり、「凍らせないための冷蔵庫」の機能が発揮されたようだ。