「ヘンテコ深海魚」に「スマホ型の硯」... 現役アイドルと体験する、知られざる「半島」の魅力
2021.03.03 13:00
提供元:国土交通省
スマホみたいな...「硯」?
深海魚以外にも、東京で味わえる「半島の魅力」はまだまだある。
今回は、川村さんの出身地である高知県から、「幡多半島」の伝統工芸品も取り寄せた。 三原村で作られている「土佐硯」だ。
土佐硯職人が集う「三原硯石加工生産組合」初の女性職人となった足達真弥さんが考案した「新しい形の硯」だという。
なんと硯が、スマホとほぼ同サイズのケースに、墨と筆のセットになって入っているのである。現物を見た二人からは、「スマホにしか見えない!」と驚きの声が上がる。
「これなら持ち運びも簡単ですね!」という川村さんは、
「アンジュルムのリーダーの竹内朱莉さんは、習字がとても得意で、ライブの空き時間とか休憩時間にも、習字セットを持ってきて書いているんです。これがあれば、もっとどこでも書けると思うのでぜひプレゼントしたいです」
と、早速同じグループの習字好きなメンバーに渡したいという思いが芽生えていた。
確かに、これはプレゼントにもぴったりの可愛さだ......。
土佐硯は、室町時代が起源といわれる歴史ある工芸品だが、最近では硯自体の需要が低迷、また後継者不足も課題となっていた。
そんな土佐硯の存続のため、三原村では後継者育成を目的とした研修制度を導入。
土佐硯職人の働き方は複業が当たり前となっているのだが、そのことが「自分らしさ」を追求できる、と若い世代から支持され、徐々に後継者が集まりはじめたという。
スマホケースに入る硯を作った安達さんも、そんな後継者の一人。「石をノミで削る感覚」に感動し、石の魅力にハマって硯職人になることを決意したそう。
伝統と革新、どちらも取り入れた新しい形の硯と触れ合い、鍛治島さんは「後悔してます」と話す。
「私、小学校で習字するときに硯じゃなくて墨池(ぼくち、墨を入れるための器)を選んじゃったんですよ。なんとなく、硯だと墨がいっぱい入らないかも、こぼしちゃうかもって思って......。
でも、(土佐硯の伝統を守るための取り組みを知って、)何で硯選ばなかったんだろうってすごく後悔しました。職人の皆さんの、硯への愛がわかったので......。 複業の内の一つで硯作りをやられているっていうのも、本当に楽しくて、やりたいからやっているんだな、というのが伝わってきて、だからこそこんなに素敵なものができるんだろうなって感じました。
色んな愛着や、機能が硯にあると知ったので、昔の私のように墨池選んでる子に、硯使ってみない? って声かけたいですね。あと、体験みたいなのがあったら私も作ってみたい!」(鍛治島さん)