お取り寄せグルメで「バーチャル角打ち」したら、狭い台所が「小倉の街」に見えてきた
朝食まで、北九州グルメを満喫
実は「旦過直送便」以外にも北九州グルメをお取り寄せしていた筆者。
ここで、締めにスイーツをと、別途購入していた「鐵平糖」をいただくことにした。
これは官営八幡製鉄所のおひざ元、八幡東区の千草ホテルが生み出した「鉄の味がする金平糖」だ。数粒ほおばると、アルコールでゆるんだ口の中が引き締まる。
どんな感想を抱くかは、人それぞれだろうが、筆者は「そういえば、この3年間で、親知らずを4本抜いたなぁ」と思いだす味だった。
仕上げは、こちらも別に買った「シャボン玉せっけんチョコ」。
市内の老舗せっけんメーカーの商品を模したお菓子で、もちろん食べられる。見た目はインパクトがあるが、その実態はホワイトチョコ。やさしさに包まれながら、夜は更けていく――。
気付いたら、朝になっていた。せっかくなので「大學丼」を再現してみよう。
旦過市場の真ん中には北九州市立大学の学生らが運営に携わる「大學堂」という場所がある。その名物が「大學丼」だ。
お店でどんぶり飯を受け取り、旦過市場のお店をめぐり、そこで販売されている様々な「具」を載せていく......というもので、自分の好みに合わせたオリジナルグルメを作れる。
今回筆者は、昨夜残したマグロ漬け、ぬか炊きに加えて、ネギトロものせてみる。すりごまをパラリとかけると、朝食にはもったいないごちそうに。
ちょっと甘めのマグロ漬けは、一晩じっくり寝かせたこともあって、よりタレが染み込んでいる。隣り合うネギトロのフレッシュさとあわせて、箸の往復が止まらない。
そこにどっしり構えた、イワシのぬか炊き。深みある味わいが、たんなる海鮮丼ではない重厚感を与えてくれる。
今までの思い出を振り返りながら、ご当地ならではのグルメを堪能した筆者。
ふたたび観光できる時に向けて、北九州市への思いが募るばかりだった。
なんの気兼ねもなく、現地で食べられる日が待ち遠しいが、北九州市の特産品は、ふるさと納税でも入手できる。ひとまず「お取り寄せ」で楽しんでみるのもよさそうだ。
<企画編集・Jタウンネット>