お取り寄せグルメで「バーチャル角打ち」したら、狭い台所が「小倉の街」に見えてきた
冷凍庫にぎっしり詰まったグルメ
注文から数日後、「旦過市場お取り寄せセット」が、クール便で届いた。1万800円(消費税8%込)とは思えないボリュームで、冷凍庫がパンパンになってしまった。うれしい悲鳴だ。
入っていたのは、黒毛和牛に天然めばちマグロといった豪華食材や、北九州の郷土料理、そしておやつなどなど、合計11品。懐かしの旦過市場名物も、もちろん入っている。
北九州市で体験した「角打ち」には立ち飲みのお店も多かった。その感覚を味わうために、きょうは自宅で一番カウンターっぽい「台所」で、一杯やることにした。
まずは「カナッペ」から。魚の練り物をパンで包んで揚げた逸品だ。
冷凍では、あの食感は出ないかなと思ったが、電子レンジで温め、トースターであぶると、香ばしさがよみがえってきた。
サクッとした衣をかじると、弾力のあるカマボコゾーンへ。食感の差を楽しんでいると、コショウの風味がやってくる。練り物といえば、上品なイメージがあるが、カナッペはほどよく荒々しく、ビールが進む。
勢いにのって、セットの中からホルモンも取り出し、解凍してフライパンでいためる。
付属のタレをからめると、部屋中が焼肉屋さんのような香りに。序盤にピッタリな、スタミナの付きそうな味わいとともに、あっという間に500ミリ缶が空いた。
続いては、こちらも北九州市名物、ぬかみそを入れて煮た「ぬか炊き」。
イワシとサバの2パック入っていたが、きょうはイワシにしてみよう。ぬかの効果で、青魚特有の生臭さが抑えられているため、お酒じゃなくて、ご飯にも合いそうなお味。十分に炊き込まれているので、小骨も気にならない。
あわせて魚介系から「天然めばちマグロ漬け」をチョイス。解凍したらタレをあえて、ちょっと寝かせておく。魚といえば日本酒だな、と冷蔵庫をゴソゴソ。注文するのではなく、勝手に飲み物を取り出すのも、ちょっと角打ちっぽい。