JTのテレビCMにたばこが登場しないのは、なぜ? 理由を調べたら心がポカポカした
2021.02.22 18:00
「想うた」シリーズでは、人と人との関係を
取材に応じたJTの担当者は
「(自主規制の)代替で、現行のCMを流しているわけではないんです」
と話す。では、「想うた」シリーズなどのCMは、どのような考えのもと、どういった狙いで展開しているのだろうか。
「その基本的な目的としては、企業価値を高めるために行っています。
また、その時々の世の中や弊社としての課題に応じた題材を選んでいるというのが戦略です。ですので、過去のCMでは弊社がグローバル展開や多角化をしていること、CSR(企業の社会的責任)の取り組みなどを含めて紹介してきました。企業として社会の中で価値向上しうる活動、ないしはメッセージというものを、込めています」
JTは、企業理念を表すコミュニケーションワードとして「ひとのときを、想う。」を掲げている。
現在放送中の「想うた」シリーズも、この理念を伝えるために制作されたものだ。
「18年から想うたシリーズは始まっていますが、サブコピーでは『人が人を想うとき、それはすべてうたになる』という叙情的なメッセージを伝えています。
そういった楽曲や歌に加えて、人と人との関係性を、『ひとのときを、想う。』とともに伝えていくというのが、3年間継続していることです」
なるほど。それでCMには夫婦、親子、姉妹、同僚...といった関係の人々が、すれ違いながらもそれぞれを想いあうシーンが描かれていたのか。
さっきテレビを見ていたら「想うた」が流れた。そこに「たばこ」はないが、心にグッとくるものがあった。
「どうしてJTのCMなのに、たばこの広告じゃないんだろう」
以前はCMが流れるたびにそう思っていた筆者だったが、こんなに温かい理由があったなんて。
「想うた」を見る目が、変わってしまった。