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「AIでカープを日本一にしよう」 広島県がまさかのアイデア募集...いったいなぜ?その意外な狙いとは

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2020.12.25 12:00
提供元:広島県

配球予測コンペは「価値ある学びの場」

今回の配球予測コンペの特徴について、競技会のプラットフォームを提供したSIGNATE(東京・千代田区)の齊藤秀社長に聞いた。

「普段我々がやっているコンペと比べても、かなり参加者が多い方です。野球というテーマが親しみやすいこともあって、関心層が広かったのだと思います」

では、県がこのようなコンペを行う意義は、どこにあるのだろうか。

「まず、ひろしまサンドボックスなどの取り組みで、産業のデータ・課題が集積しても、それを活用する人材がいないとなかなか広がらない。その課題を解決するための取り組みが、ひろしまQuestだと理解しています。

今回のコンペも、野球の課題解決をしたいというよりは、1つのモデルとしてデータと課題を出して、解いて、そこからみんなで学ぶことに意義があります。今回の参加者の優れた分析を教材として、オンラインで受けられるようにするつもりです」

つまり、県がこうした学びの場を提供すること自体に、大きな価値があるというのだ。

また、こうしたコンペが人材発掘の場になることも多い。実際、今回の配球予測の成績が評価され、地方支社から本社への異動が決まった参加者もいたという。こうした事情を説明したうえで、齊藤氏は今回のコンペについて、

「広島県内の隠れた宝を見つける活動、とも言えるんじゃないでしょうか」

ともコメントしていた。

表彰式に出席したSIGNATE齊藤氏
表彰式に出席したSIGNATE齊藤氏

なお、今回の表彰式イベントでは、「ひろしまクエスト」における第二弾コンペの準備が進んでいることも発表された。

テーマは、日本一の生産量を誇る広島の「レモン」。これまで生産者が目視で行ってきた農産物の等級判別(A級品、B級品などの仕分け)を、画像データを学習させたAIに行わせようという試みだ。応募要項などの詳細は、追ってひろしまクエスト公式サイトなどで発表される予定だ。

――AI分野における広島県の宝探しは、まだまだ続きそうだ。

<企画編集・Jタウンネット>

 

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