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「このままでは全てがおしまいDEATH」 自虐ポスターで話題の商店街、今度はゾンビタウンになってしまう

横田 絢

横田 絢

2020.10.20 17:00
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観光閑散期の11月に向けて...

取材に応じてくれたのは、組合の事業推進マネージャー・坂口武(さかぐち・あと)さん。

同商店街では緊急事態宣言などで、まだ移動に大きな制限があった時期には、「さかいまち盛り下がってるぜーっ!!」「お客様こないからもう笑うしかありません!」などと書かれたポスターで情報発信を続け、夏頃からは実際に集客を行うためのキャンペーンに取り組んできた。ポスターは大きな話題を呼び、小樽に観光で訪れる人の動機づけになれた部分もあると思う、と坂口さん。

話題になったポスター(商店街公式ウェブサイトより)
話題になったポスター(商店街公式ウェブサイトより)

しかし、経済面では厳しい状況にあり、ハロウィンイベントのポスターに書かれた言葉は、商店街にとってかなり切実な思いだと語った。

「ふざけたことやってますけど、実際の心境になると、結構厳しいですよね。うちだけじゃなくて、どこもそうだと思いますけど」
「夏って、北海道の観光のピークなんです。それとGoToトラベルの影響もあって、少しだけ集客や売り上げがあったんですが、11月から小樽は観光閑散期が始まります。
毎年11月は何やってもうまく行かないというか、何やっても無駄っていうくらい1年で1番お客さん減るんですよ。
だから(今年の集客や売り上げは)先月がピークで、これから下がっていくかもしれない。それを懸念してなんとかハロウィンイベントで内外を盛り上げたいというのが今回の目的です」

夏の間に集客があったと言ってもそれは、「客さんがほぼ0の月が続いた」4月〜5月と比較すればの話。海外や道外からの観光客が大勢やってきていた19年と比べれば、売り上げは苦しいものだという。

「先月が(売り上げ・集客の)ピークだったとするならば、これから本格的に厳しくなってくると思います」と坂口さん。この秋には、商店街の店舗の一部が休業・撤退するという噂も増えてきているそうで、「来年の雪解けごろには、3分の1くらい空き店舗になってるんじゃないかなという危機感もある」と語る。

商店街を盛り上げ、それをなんとか食い止めるのが「〜 ゴーストタウン サカイマチ 〜オタルスイートハロウィン/ホラーナイト」の目的のひとつでもある。新型コロナの影響で集客が難しいことと、そもそも11月は例年観光客が少ないという観点から、「ゴーストタウン」というコンセプトを思いついたそうだ。

同商店街では過去3回ハロウィンイベントを開催しており、いずれも「スイートハロウィン」をテーマにしていた。仮装コンテストなどは行っていたが、ホラーではなく、「カジュアルで柔らかい感じの」イベントだったという。

「去年まではもうちょっと密になるようなイベントだったので、今年はやり方を180度変えなきゃいけない。
その中で、(話題になった自虐的な)ポスターの延長という狙いもあったものですから、今回ゴーストタウンになりました。
不死身のゾンビ。でも頑張ってます、というのが入り口にあってのホラーナイトっていうところかな」
商店街スタッフも、地域の人も、一緒に元気にしたい
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