お嬢様で学ぶ「叙述トリック」が超わかりやすい 「お見事ですわ!」「やられましたわ!」
「叙述トリック」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
ミステリー小説や推理小説で使われるトリックのひとつで、読者に何かを思い込ませることで、ミスリードする技法だ。
2019年12月12日、ミステリー小説のファンであるツイッターユーザーのりょーさんが、叙述トリックを説明する作品を投稿し、注目を集めている。
「以前書いた叙述トリックお嬢様を読んで欲しいですわ!」
というコメントと共に投稿されたのが、こちらのツイートだ。
ツイッターランドにお嬢様ミームが吹き荒れてるので、以前書いた叙述トリックお嬢様を読んで欲しいですわ! pic.twitter.com/3prqX2K3RY
— りょー (@murai_r) December 12, 2019
「叙述トリック?」
「そう、それですわ!叙述トリック!いったいどういうトリックなのかイマイチわからないんですわ」
そんなやり取りから始まる短い会話文が画像として添えられている。
登場人物の片方が「叙述トリックとは何か」をもう一人に尋ねる、という内容だ。
「ちくしょう騙された!」
叙述トリックについて聞かれた方が「意図的にある情報を伏せることによって読者の思い込みで事実を誤認させる方法だね。としか言いようがないよ。主に推理小説で用いられることが多いね」と説明するも、もう1人は「言葉で説明されてもよくわからないんですわ」。
推理小説の叙述トリックを明かすことは、それだけで大きなネタバレになってしまうため、作品を使っての解説はできない、とする登場人物はこう続ける。
「では実際に『叙述トリック』をこの場で見せてみようか」
――さて、読者の皆さんはここまでどんな光景を想像しただろうか?
その想像を、しっかり覚えたまま、最後の1文を読んでほしい。
「そんなことができるんですか?そら助かりますわ!おおきにな、兄ちゃん」
......いかがだろう。想像していた風景が、ガラガラと崩れた人も多いのではないだろうか。
筆者も、このトリックにまんまと引っかかった1人。てっきり「お嬢様」が叙述トリックについて質問していると信じ込んでいた。
しかし、最後の1文を読んだとたん、これまでちょっと気取ったような話し方に感じられていたセリフが、気安いしゃべりに一変してしまった。
もう最初から読み返しても調子のよさそうな関西人が頭に浮かぶばかりである。

Jタウンネット編集部が13日、りょーさんに話を聞いたところ、こちらの作品を作成したのは11月23日。「ただ何となく思いついた」のだそうだ。
11月にもツイッターに投稿していたが、その際には特に反響はなく、12日に再度投稿したところ、大きく話題となった。
「お嬢様が一瞬で大阪のおっさんになった、どうしてくれる」
「確かに文中に一度も『お嬢様』という記述ない...」
「ちくしょう騙された!」
と筆者同様すっかり引っかかってしまった人も少なくないようだ。
また、
「これは、やられましたわ」
「お見事ですわ!」
とお嬢様からなのか、関西人からなのか分からない人も複数出現していた。