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意外と知らない? 炭酸の「ウィルキンソン」は正真正銘の国産ブランドだった

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2019.11.03 11:00
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ウィルキンソン氏の妻は日本人だった

ウィルキンソン氏の家族
ウィルキンソン氏の家族

1923年、ウィルキンソン氏が亡くなった後、事業を継承した長女エセル・プライスとはどのような人だったのだろうか。

「ウィルキンソン氏の奥さんは『中川くま』という京都生まれの方です。お子さんは二人いて、そのうちの一人がエセル・グレース・ウィルキンソン(後のエセル・プライス)、日本名は『中川しつ』だったようです。
エセルは1889年(明治23年)神戸で生まれ、1911年(明治44年)、ウィルキンソン氏の会社の秘書であったジョセフ・プライスと結婚しました。結婚によりエセル・プライスと改名、イギリス籍を取得しました。
エセルはジョセフとの間に4人の子どもをもうけましたが、ジョセフは1916年(大正5年)に31歳で亡くなりました。ジョセフはウィルキンソン氏の会社の後継者と目されていましたが、エセルがその後継となり、息子のハーバート・プライスが会社を継ぐまで、エセルが会社を経営しました(1923年~1937年)。エセルは1966年(昭和41年)、76歳で亡くなりました」

つまりウィルキンソン氏の遺志を継いだのは、日本人妻との間に生まれた長女エセルだった。神戸生まれの神戸育ち、おそらくバイリンガルだったのだろう(Jタウンネット記者のたんなる想像に過ぎないが......)。いったいどんな女性だったのか。

英国人の手で生み出され、英国人と日本人の血を引く女性の手で育てられた「ウィルキンソン タンサン」は、やがて戦争という荒波を経て、戦後、孫のハーバートの手に戻るが、やがて朝日麦酒という日本の大企業に引き継がれる。

「ウィルキンソン」は、外国のブランドではなく、まさに正真正銘、日本のブランドなのだ。

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