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ウミガメが「お好み焼き」になって帰ってきた!? →実は縁起の良い姿だった

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.10.11 11:00
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自然界では珍しくない現象

きのしたさんは海洋生物学を専攻する大学院生で、2005年から三陸海岸で定置網を設置し、ウミガメの生態を調査している。

甲羅に藻類が付着すると、そこには小さな生き物も一緒に生息して、小さな生態系を形成する。これは「蓑亀(みのがめ)」とも呼ばれて、日本では古くから縁起物として珍重されてきた。 このカメは岩手県沿岸部の定置網にかかったもので、個体識別のための標識が付けられていたり、飼育された形跡がみられたりがなかったことから、自然に育ったものと考えられている。一度捕獲していったん放流したものの、ほどなくしてまた網にかかって写真のような姿になった。

カメの甲羅に海藻が付着する現象は、きのしたさんによれば珍しいことではないそうだが、今回のような緑藻が付着していたのはあまり見たことがないという。砂がついていたことと、浅瀬で捕獲されたことから浅いところで餌を食べたり休んだりしていたのではと推測されているそうだ。

放流したカメがまた戻ってくるという、何だかおとぎ話のような出来事だが、きのしたさんによれば実はこれもよくある現象だという。産卵のために生まれた砂浜に戻ってきたり、良い餌を求めて回遊するうちに同じ場所に戻ってくることがあり、以前も放流したアカウミガメが4年ぶりに同じ場所で捕獲されたこともあった。今回のカメもまた海岸に戻ってくるかもしれない。その時はまたどんな姿を見せてくれるだろうか。

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