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土用丑の日の「うなぎ危機」、専門店はどう見たか? 福岡の老舗「田舎庵」に聞く

城戸 譲

城戸 譲

2018.10.04 17:00
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資源を守るなら「乱獲しない」ことが大切

ニホンウナギは、国際自然保護連合の「EN(絶滅危惧1B類)」に指定され、レッドリストに掲載されている。ここ数年は、絶滅危惧種だからと、「食べるな」と呼びかける動きも見られる。これについては、どのように受け止めているのか。

「『資源を守るために食べない』という選択肢は、正しくないんですよ。シラスを乱獲しているから、資源が減る。これが世界中の常識なんですけど、なぜかそれがすっぽ抜けて、いきなり『食べるな』になっているんです」(仁さん)

シラスウナギは、太平洋のマリアナ海溝付近で生まれ、日本へと流れつく。野生化すると、いわゆる「天然」ものに。シラスを捕獲し、養鰻業者などが育てると「養殖」ものになる。そうしたことから、弘さんいわく「ウナギは『氏より育ち』」。とはいっても、田舎庵の養殖ウナギは、スーパーなどとは違うと胸を張る。

「ウナギは素材由来型です。専門店で食べるウナギと、スーパーで買うウナギ、まったく別物と考えてください。価格の比較もしないほうがいいです。どんな環境で育てているか、温度や水質、生育日数、そういうのが絡み合って、良いウナギができるんです。でも面倒くさいから、皆さん考えないんですね」(弘さん)

取材当日に使われていたのは、鹿児島県の種子島産。ほかにも高知や静岡など、各地の養鰻業者をめぐり、池揚げの時期によって、「量販店に出回ってないウナギ」を使い分けているそうだ。

スーパーとの違いは
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