活版印刷機&活字がスクラップの危機! 「引き継ぎたい方は...」呼びかけに希望者続出
博物館への寄贈は、時間的な制約などから難しく
この写真を2018年2月2日に投稿したのは、大阪市北区内の「なにわ活版印刷所」だ。
投稿にはほかに、ストップシリンダー式という古びた活版印刷機の写真もアップされている。印刷機は、明治時代の1905年に創業した旧河内市(現東大阪市)の鉄工所が製造したものだった。
印刷所ではこのツイートで、「スクラップの危機です。どなたか引き継ぎたいという方はおられませんか?」などと呼びかけている。
投稿は、1万件以上もリツイートされており、その重量感に「すごいな・・・置き場所が大変だ」などと驚きの声が上がった。同時に、「活版印刷、もう、滅びゆくものなのかなぁ...」「鋳造された活字が組める状態で一式残っているのはとても貴重で、廃棄されるには惜しすぎる」「博物館とか美大とか、どこでもいいから残せないだろうか....」とその行方を心配する声も相次いでいる。
印刷所のその後の連続ツイートによると、一式は、兵庫県中東部のオーナーのところに置いてあるが、2月中旬の搬出が決まっており、引き継ぐ人が現れないとスクラップの運命になる。博物館への寄贈については、時間的な制約があって難しく、また、よほどの価値がないと断られてしまうという。さらに、引き継ぎの条件として、単なるコレクションではなく、活版印刷技能の伝承を考えていることを挙げている。ただ、戦後間もなく製造された印刷機であり、「10年ほど休眠しているものなのでメンテナンスが必要」だとしている。