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活版印刷機&活字がスクラップの危機! 「引き継ぎたい方は...」呼びかけに希望者続出

野口 博之

野口 博之

2018.02.05 20:00
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数件の下見申し込みあり、まず1組と交渉

なにわ活版印刷所は、引き継ぎ価格については、「活字はお気持ち程度、印刷機は鉄スクラップ代に少し色を付けた程度」からオーナーと交渉してみてはとツイッター上で提案した。

写真投稿は、大きな反響を呼んでおり、2月5日までに、すでに数件の下見申し込みがあったことも明らかにした。そのうち最も早く下見に行けるとした1組がこの日にオーナーのところへ行く予定だという。

印刷所の大西祐一郎さんは5日夕、Jタウンネットの取材に対し、この1組目の近畿地方の印刷会社による下見が終わり、6日中にこの会社が一式を引き継ぐか否かをオーナーに返事する見込みだと答えた。

「輸送コストがかかるなど搬出にネックがありますので、業者の手当てなどを詰めているそうです。今週中には、引き継ぎ先が決まるのではないかと思っています。私が交通整理をしていますので、決まったかについてはツイッターでお知らせするつもりです」

大西さんによると、活版印刷機の製造は、東京都内で手動式の受注生産だけをしている業者しかなく、活字鋳造所も関東にはあるが関西にはないという。商業印刷としての活版印刷、特に活字組版の存続はかなり厳しいそうだ。

「この10年で見直しの動きが続いていますが、活版印刷だけではなかなかやっていけません。うちでは、普通の印刷も手がけています。活字は、1文字1文字を選んで組んでいくプロセスがあるからこそ、パソコンのキーボードで打ち込むのとは違う、できることがあります。活字を拾いながら詩集を作るといったプライベートプレスなどの支援もしており、こだわりを持って活版印刷を続けたいと思っています」
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