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捨てるはずだった「芋焼酎粕」を... 熊本での「もったいない」が、化粧品研究につながった

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.02.05 15:00
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「化粧品に生かせる素材があるかも」と紹介された

左/花の香酒造・神田清隆さん、右/再春館製薬所・佐藤岳さん

左/花の香酒造・神田清隆さん、右/再春館製薬所・佐藤岳さん

花の香酒造は、社名にもなっている日本酒「花の香」のほか、芋焼酎の「茂作(もさく)」を主力商品としている。「茂作」の原料は焼酎用に改良された芋ではなく、焼き芋に使われることも多い熊本産の「高系14号」だ。コストがかかるため、一般的に焼酎造りには使われていない品種だが、あえて使用する理由はなんなのか。

「環境は素直に味に反映されると思います。ワインのように『テロワール(ワイン造りにおけるブドウの生育環境など)』を大事にして酒や焼酎を作っていきたい。そのため、効率的ではないかもしれませんが、地元の素材を原料に芋焼酎を作ることを目指してきました」(神田さん)
熊本県産のサツマイモ「高系14号」で仕込まれた芋焼酎「茂作」。

熊本県産のサツマイモ「高系14号」で仕込まれた芋焼酎「茂作」。

地元への思いが生んだ「茂作」だが、蒸留時に副産物として生まれる「焼酎粕」は、長らく大量に廃棄されていた。

「原料から考えると、弊社の芋焼酎の粕には良質なアミノ酸が豊富に含まれることはわかっていましたが、ほかの成分や効果に関しては未知数でした」(神田さん)

しかしある時、再春館製薬所を紹介され、成分分析をしてみた結果、芋焼酎粕には多くの可能性があることがわかった。

「化粧品に生かせる素材があるかもしれないと紹介があり、弊社の担当者が最初に花の香酒造さんに伺ったのは2006年ごろだったと思います。神田さんの想いを伺い、2007年ごろから成分分析や研究をスタートさせました。化粧品に有用な可能性のある素材を大量に廃棄しているのはもったいないというエコ的な視点もありましたね」(佐藤さん)
新たな形の「地産地消」
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