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町全体がアート...神奈川・真鶴町が取り組む異色の町おこしと、その展望は?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2017.02.24 14:17
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神奈川県真鶴町は近年、「真鶴町×アート」という視点で町の魅力を発信する「真鶴半島イトナミ美術館」という地方創生プロジェクトを進めている。中川一政美術館を始め、様々な美術館や点在している真鶴町の特徴に加え、「生活の営み」それ自体をアートと捉えるというコンセプトだ。

その一環で、岡山県西粟倉村で起業し、ローカルベンチャーの先駆けとなった「森の学校」の井上達哉さんを招き、移住者・起業者としての体験を語る、地方創生についてのトークショーが2017年2月16日、真鶴町で行われた。

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真鶴と西粟倉の共通点は「森林」

森の学校の井上達哉さん

森の学校の井上達哉さん

神奈川県南西部に位置する真鶴町は、景勝地の三ツ石や漁港で有名な町だ。新幹線を使えば東京駅から1時間ほどの距離にある。人口はおよそ7000人。

海辺の町である真鶴と、内陸の村である西粟倉の共通点は「森林」だ。真鶴の人々に愛されている「お林」は江戸時代に植えられ、現在では樹齢400年にもなる木々が集まっている。山に囲まれた西粟倉の資源も森林そのものであり、井上さんの「森の学校」はその立地を生かし、木材、特に間伐材を扱ったローカルビジネスとして始まり、現在は社員数が20人を超える企業へと成長した。

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井上さんは、地方を助けるために、と考えて来る人でなく、「これがやりたい」というビジョンと熱意を持ってくる移住者が、定住率も高く、起業率も高いと語った。

西粟倉では50年前に植えられた森林をさらに50年守る「100年の森構想」を掲げ、間伐による山の整理、間伐材を使用した製品作りなどを進められている。大きなゴールを設定することで、関わる人々が自発的にやるべきことを考え、状況が変わっていったという。

また、西粟倉で移住者が作ったバーが交流の場となり、その輪に地元民も加わり始めた例から、人々が繋がれる場があることの重要性を強調した。

真鶴町に関しては、

「町には魅力がある」

と言い、お林や漁港を擁し、近隣の観光地である熱海の派手さとは違った、定住する町というイメージを持たせるように動くといいのではないか、と考えを披露した。

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今後も様々なイベントを予定

「真鶴半島イトナミ美術館」の関連イベントは今後も予定されている。

2月26日の「真鶴未来塾」では、コミュニティ真鶴にクリエイターと美術大学の学生を招き、町内外の子供たちを対象にしたワークショップが催される。

3月4日には、来月末を持って一旦終了する「真鶴半島イトナミ美術館」プロジェクトの集大成のイベント「真鶴半島イトナミ美術館 みんなの活動発表会」が地域情報センター真鶴で開催される。

また、3月5日には、ピアニストの森田由子さんとファゴット奏者の小林佑太朗さんを招き、「中川一政美術館ロビーコンサート」が開催される。

3月11日から20日にかけては、「真鶴まちなーれ2017」を開催。期間中は移動式カフェ「CAFÉ Ryusenkei」が中川一政美術館に滞在する。

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