地域に伝わるものから新世代レシピまで 炊き込みご飯がアツい!
【伝統的な炊き込みごはん】
■北海道・東北地方
・牡蠣飯(北海道)
牡蠣を煮込み、旨味が染み込んだダシを使ってまずはごはんを炊きます。ごはんが炊き上がったら牡蠣を混ぜ込み、蒸らして完成。
・ウニ飯(青森)
ウニをダシと一緒に炊き込めば、芳醇な香り漂うウニ飯が完成! 種類にもよりますが、だいたい5~8月の、旬の時期のウニが最も美味しいとのこと。
■関東地方
・釜飯(群馬)
「釜」をかたどった容器でおなじみの、具沢山の炊き込みごはん。鶏肉、椎茸、タケノコ、ウズラの卵、グリーンピース、栗などの具材が、薄い醤油味のダシで炊き込まれています。
・深川飯(東京)
農林水産省が選定する「郷土料理百選」にも選ばれた江戸っ子ごはん。アサリ、ハマグリ、アオヤギなどの貝類を野菜と一緒に煮込み、お米と一緒に炊き込みます。ちなみに、具材を炊いた白米の上にかけると「深川丼」になります。
■中部・近畿地方
・アメノイオごはん(滋賀)
アメノイオとは、卵をかかえたビワマスのこと。切り身を炊き込んだこのごはんは、滋賀県の湖北地方では「マスめし」とも呼ぶそうです。
・黒豆ごはん(兵庫)
兵庫県丹波市の名産の黒豆を使った炊き込みごはん。ピンクに染まったごはんは、お祝いのシーンにもぴったり。
・奈良茶飯(奈良)
もともと奈良の東大寺や興福寺の僧たちが食べていたという郷土料理。一晩中水につけた栗と小豆を、米やもち米、だし汁、煎茶などと一緒に炊き込みます。江戸時代の浄瑠璃作者として有名な、あの井原西鶴も絶賛したというから驚きです!
・南高梅の炊き込みごはん(和歌山)
和歌山名物・南高梅を使った逸品。大葉やちりめんじゃこと一緒に炊き込めば、さっぱりとしていくらでも食べられそう。
■中国・四国地方
・あなご飯(広島)
深川飯と同じく、郷土料理百選に選ばれた伝統的な炊き込みごはん。あなごを蒲焼にし、たれと一緒に炊いた米の上に盛り付けます。ごはんにあなごを混ぜ込んだものも。
・タコめし(愛媛)
言わずと知れた伝統料理。タコを炊き込むものや、煮たタコをご飯に乗せたり、混ぜたり、あるいは両方を組み合わせたものがあります。また、愛媛は以前「5当地「色」- 12の知られざる愛媛」で紹介した鯛めしでも有名ですよね。
■九州・沖縄地方
・カライモごはん(鹿児島)
鹿児島名産のカライモ=サツマイモを炊き込んだごはん。ほくほくとした食感ととろりとした甘さは女性受け抜群。
・クファジューシー(沖縄)
豚肉や野菜をふんだんに使った、沖縄風炊き込みごはん。「クファ」とは「かたい」という意味なので、さしずめ「かたい炊き込みごはん」といった意味でしょうか。ちなみに「柔らかい炊き込みごはん」は「ヤファラジューシー」と言うそう。
おなじみの定番ごはんから、各地の特色を感じるメニューまで、どれも美味しそうですね!
にっぽん炊き込みごはん協会では、こういった伝統的な炊き込みごはん文化を発信している一方で、地域の活性化を担う「コンテンポラリー(新世代)炊き込みごはん」にも力を入れています。その一部を教えてもらいました!