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ああ、魅惑の「福しん」よ! (ほぼ)東京ローカル、優しさあふれる中華の世界

城戸 譲

城戸 譲

2016.03.15 06:00
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つまみにするなら「ウンパイロウ」

ひとたび口に入れると、じんわりしみる。癒し系の味にはファンも多く、60代の先輩編集者も「自分には日高屋よりも、福しんの方が合ってる」と話していた。優しさはメニューにとどまらず、雨天時には傘を貸してくれるサービスもあったりする。

1杯ひっかけるなら、つまみは160円の「ウンパイロウ(雲白肉)」。耳慣れないメニューだが、要は湯がいた豚肉にタレをかけた料理だ。これにビール中瓶(470円)か、生ビール(390円)を付ける。冷奴やザーサイ、もやしナムル(各100円)を頼んでもよい。

昼すぎでも客は絶えない
昼すぎでも客は絶えない

惜しむらくは、きわめてローカルな地元密着チェーンだという事。ほとんど東武沿線か西武沿線に展開されている。東京都外にあるのは、埼玉県蕨市の「ワラビ店」のみ。なぜカタカナ表記なのかは不明だが、これも難しい漢字を読みやすくしようという、福しんのやさしさなのだと信じている。

ちなみに福しんには、謎のツイッターアカウントがある。公式にしてはぶっ飛んでいる、しかし非公式にしては「福しん愛」にあふれている――とはいえ彼の投稿を読んでいると、公式か非公式かなんて問うのは、野暮なんじゃないかと思わされる。それだけ魅力に満ちた福しんは、きょうも都民の胃袋を満たしている。

チャーミングすぎるロゴマーク
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